生命史上最初の覇者『アノマロカリス解体新書』

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今回ご紹介する本は『アノマロカリス解体新書』。

本のタイトルを見るだけでもワクワクする方も多いのではないでしょうか?

この本の著者土屋健さんは元科学雑誌Newtonの編集記者であり、2019年にはサイエンスライターとして初めての日本古生物学会貢献賞を受賞されています。

本からは溢れでんばかりのアノマロカリス愛。自らのグッズと共に世の中にいかにしてアノマロカリスが受け入れられていったかを熱く語っておられ、アノマロカリスの認知度がだんだん上がってきているということもわかります。

そんなアノマロカリスですが、復元された現在の姿になるまでに様々な紆余曲折があったのです。

初めはその体のパーツは別々のものと考えられていましたし、他の種類のものとごちゃ混ぜになってもいました。

それが研究が進み、現在皆様がご存知のような姿となったのです。

ただ、今復元されているこの姿が間違いなく当時の姿を復元した姿であると言い切ることはできません。

まだまだこれから変わっていく可能性もあります。更なるアノマロカリスの研究に期待が高まりますね。

この本を読めば、あなたもアノマロカリスファン間違いなしです。

本を読んでみて・・・・・

地球が誕生した約46億年前から約5億4100万年前までの期間を「先カンブリア時代」と呼びます。

この時代までに生息していた生物は硬い殻やひれや足などをまだ持っておらず、喰う、喰われるなどの生存競争は無かったと言われています。

そして、 約5億4100万年前 から現代までの期間を顕生累代、つまり、生物が顕れる時代と呼び、これまでの平和な世界とは異なり、生存競争が始まりまったとされているのです。

その中でも今から約5億4100年前~4億8500万年前の5600万年間を「カンブリア紀」と呼んでおり、今回の主役であるアノマロカリス・カナデンシスはこの時代を生きていました。

この本格的な生存競争が始まったカンブリア紀の覇者こそがアノマロカリス・カナデンシスなのです。

なぜ覇者と呼ばれるのか?

カンブリア紀の海にいた生き物たちの大きさのほとんどは10 cm以下だったにも関わらず、アノマロカリス・カナデンシスは最大で1 m。大きな付属肢を持ち、それをうまく使って捕食されていいたとされています。

他に競合するものがいないほど大きな体を持っていたいということが覇者たる所以なのです。

しかし、それほどの覇者ですが現在の地球に存在する生き物の中に姿が似ているものはいません。

現在にもいて欲しかったですよね。

ただ、現在ではアノマロカリスは節足動物が出現する初期の段階を理解するためには欠かせない化石であると考えられていまし。

この本ではそんなアノマロカリス・カナデンシスを主人公とし、いかにして現在の姿に復元されたのか?

また、その時代を共に生きた不思議な姿形をした生き物たちのことを教えてくれます。特にオパビニアなどは特徴的でとても有名ですよね。

想像もつかないほど遥か昔の生き物たちを想うのはとてもワクワクしてきませんか?

いかにして現在の動物たちが進化してきたのか?地球環境も様々な変化があって今の姿を生み出したのでしょう。

また、この本にはARがついており、でアノマロカリス・カナデンシスを立体的に楽しむこともできます。

これすごくないですか?捕食シーンを再現しており、動いてくれるんです。付属肢もとてもリアルに再現されています。

ぜひ、本を手に取ってアノマロカリス・カナデンシスを堪能してみてはいかがでしょうか。

あぁ、化石掘りに行きたいな。

本の詳細

『アノマロカリス解体新書』

著者 土屋健

監修 田中源吾

絵 かわさきしゅんいち

発行所 株式会社ブックマン社

created by Rinker
ブックマン社
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