今回は8月のサイエンスの様子を紹介いたします。
8月は暑かったので、『凝固点降下』を利用して、アイス作りに挑戦しました!
氷に塩をかけると!
お家でアイスクリームを作ろうと思い、冷凍庫にジュースを入れても氷になるだけで、あの滑らかな口触りを実現することはできません。
私も小学生の頃に挑戦し、なんでだろう?と悩んだ記憶があります。
冷凍庫は空気でものを冷やしているので、ゆっくりと物は冷やされるため、アイスのようにはならないのです。
では、お家ではアイスはできないのか?そんなことはありません!
氷と塩を使えば簡単にできてしまうのです。
氷に塩を入れるとどうなるでしょうか?まずは氷にたくさん塩をかけてかきまぜてみました。
ビーカーの側面を触るととてもひんやりしてきました。
温度を計ってみると、、、
なんと、マイナス20℃近くまで温度が下がっていました。
では、なぜこうなるのでしょうか。
実は氷に塩をかけると、氷はどんどん溶けていきます。これは濃い方を薄めようとする浸透圧が働くためです。そして、この時、氷は個体から液体になるので、周りから温度を奪います。
そのため、周りの温度はどんどん下がっていくことになるのです。
氷を入れてしばらくすると水がどんどん出てきますが、なぜ、マイナス20℃の温度で凍らないのでしょうか。
これがマイナス20℃まで温度が下がるもう一つの理由です。
水が凍って氷になると、さっきとは逆なので、温度を与えることになります。ですので、温度がなかなか下がらなくなってしまいますが、塩がたくさん含まれていると、水は塩が邪魔で凍りにくくなるのです。
そのため、温度がマイナス20℃までぐんぐん下がっていくし、塩水は凍らないのです。
よく道路に白い粉が撒かれていることがありますが、まさにそれも道路を凍りにくくするためなのです。
今回はキンキンに冷えた氷水をつかってアイスを作りました。冷凍庫とは違って氷と水で冷やせば、一気に温度が下がります。
一気に温度が下がると、氷は大きな塊にはならず、小さな氷の粒がたくさんの状態になるのです。
その結果、普段食べるようなアイスクリームの滑らかな口触りになるんですよ。
ぜひ、おうちでも実験してみてください。