10円玉をお酢に浸すとどうして綺麗になるの?

2018年9月7日身の回りの科学

10円玉をお持ちでしょうか?

財布を確認してみて下さい。

きっと皆さんお持ちだと思います。

中には小銭を持たない人もいるので、持っていないという方がおられるかもしれませんが。

もしくは、初詣の時期なので小銭は全てお賽銭と化した可能性もあります。

今回はそんな10円玉のお話をしたいと思います。

小学生の頃に皆さんやられたことがあるかもしれない実験です!

10円玉をお酢につけるとどうなるでしょうか?

とても綺麗になりますよね!

発行された当時の姿を思い出すかのように光を取り戻します。

それはいったいなぜなんでしょうか?

先に正解を言ってしまうと、表面の酸化銅が溶かされたためです。

一体どういうことなんでしょうか?

一緒に実験をしながら解説していきたいと思います!

1.準備するもの

今回の実験では以下の3つの溶液を使用します。

比較対象があった方がより分かりやすいですよね。

1:食塩水

2:食塩水+酢

3:酢

1:食塩水    2:食塩水+酢     3:酢

ではこのそれぞれの溶液に以下の10円を入れていきたいと思います。

見るからに年季が感じられる10円たちです。

本当にこの10円たちは綺麗になるのでしょうか?

いざ!

投入します!!!

ほい!

ほほほい!!

ほほほほほほい!!!

それではしばらく時間を置くことにします。

まずは10分程度置いて確認してみましょう。

2.10円の黒い汚れはなに?

10分待っている間に黒い汚れの正体を確認します。

普段皆さんは汚れているものを綺麗にする時、どのようにして綺麗にしますか?

今回の様にお酢につけますか?

決してそんなことはしないはずです!

おそらく洗剤やせっけんを使用するのではないでしょうか?

では、10円玉を洗剤やせっけんでこすってみて下さい。

きっとほとんど綺麗にはならないはずです。

いったいなぜなんだ!?

それは、10円の黒い汚れは油汚れではないからです。

確かに、10円はたくさんの人に使われ、触られたことで脂汚れも付いています。

洗剤やせっけんではこのような脂汚れしか落とせないのです。

では、黒い汚れは何なのでしょうか?

この黒い汚れは酸化銅(CuO)です。

10円玉の表面が空気中の酸素と反応し、酸化銅へと変化してしまうのです。

金属が酸素と反応し、酸化することを錆びると言います。

つまり、10円玉は錆びてしまい、あのように汚くなってしまっていたのです。

そろそろ10分経ったころでしょうか?

では結果を見てみましょう。

3.10分後の状態!

皆様の予想はどうなったでしょうか?

予想してから正解を確認してみて下さい。

10分後でこのようになりました!

なんとたった10分で劇的な変化をしている10円があります!

皆さんも見れば一発でわかりますよね。

予想通りでしょうか?

そうです!

真ん中の10円玉です。

10分しか浸けてないのにここまで変わってくれるのですね!

一方で食塩水と酢だけの溶液にはそこまでの変化は見られません。

酢だけの方は少し綺麗になったかもという程度の変化です。

何で食塩と酢だけではそこまで変化がないのに、混ぜた溶液はすごい効果を生んでいるのでしょうか?

そしてそして一体10円には何が起きたのでしょうか?

再び10円玉はそれぞれの溶液に戻したいと思います。

1時間後にもう一度確認してみることにします。

4.10円に何が起きた?

先ほど10円玉の黒い汚れは酸化銅(CuO)と言いました。

酢と塩を入れることでどのような変化が起きたのでしょうか?

酢には酢酸(CH₃COOH)が含まれていますよね。

この酢酸が10円玉表面の酸化銅(CuO)と反応しているのです。

反応式は以下のようになります。

CuO + 2(CH₃COOH) → Cu(CH₃COO)₂ + H₂O

このように酸化銅が酢酸と反応し、酢酸銅と水へと姿を変えていたわけです。

つまり、表面を覆っていた黒い酢酸銅の部分が酢酸によって溶けて、内側の綺麗な部分が出現するというわけです。

10円玉の汚い部分が溶けて綺麗な部分が出てきていたわけですね!

では、なぜ塩を入れるとその反応が加速するのでしょうか?

それは塩化物イオン(Cl⁻)には還元作用があるからです。

還元作用とは酸素を奪う作用を言います。

酸化銅は銅に酸素が付いたものですよね?

塩化物イオンが還元作用によって酸素を奪うことで、酢酸との反応を助けてくれるというわけです。

では、塩だけではどうでしょうか?

酸素を奪ったとしても、反応する酸が無ければ綺麗にはなりません。

つまり塩水だけでは綺麗にはならないのです。

それでも綺麗になったよ!

という人がいるかもしれません。

それは空気中の二酸化炭素が水に溶けて少し酸性になった可能性もあります。

先ほどは酢がほとんど変わりがなかったのは、まだ時間が少ししかたっていないからです。

時間が経てば酢だけでも綺麗になるはずです!

そろそろ1時間経ったでしょうか?

確認してみましょう!

このブログは時間の感覚がおかしいですね。

人それぞれ感じる時間の感覚は違うので当然でしょう(笑)

5.1時間後の状態

1時間経ちました!

10分後と比べてどうなっているのでしょうか?

こちらがその結果です!

どうでしょうか?

変化はあったでしょうか?

酢だけのやつが綺麗になってきたではないですか!

やはり時間がかかりましたが、しっかりと10円玉を綺麗にしてくれました。

つまり、表面の酸化銅をを溶かしてくれたということですよね。

しかし、塩には全く変化がありません。

やはり酸が無ければ変化がないということが分かります。

60分あればできる簡単実験です。

自由研究にもぴったりですよね!!

ぜひ皆様もやってみてはいかかでしょうか?

6.さいごに

今回の実験でずっとPCの隣に酢を置いていたので、吸いすぎて少し気分が悪くなりました(笑)

実験するときは鼻から少し離してやった方が良いかもしれません!

また、酢以外でも綺麗になるものがあるか確かめるのも面白いですよね!

綺麗にした10円玉は早速、明日賽銭箱に納めに行こうと思います!