2019年9月11日 『Nature Astronomy』にハビタブルゾーン内にある惑星で初めて大気中に水を発見したという論文が掲載されました。
実はこれまでハビタブルゾーン内に存在する地球型惑星の大気中に水を観測した例はありません。
なぜなら主に岩石や金属などの揮発しにくい物質で構成された地球型惑星は比較的小さく低温であるため、大気の観測は非常に難しいからです。
この発見、ものすごくわくわくする発見なんですが?皆様はわくわくしてますか?
このわくわくを伝えるために今回は記事を書いていこうと思います。
1.ハビタブルゾーン
ハビタブルゾーンとは地球と似た生命体が存在できる天文学上の領域のことを言います。
その条件として恒星の近くにあり、十分な大気圧の下で惑星の表面に液体の水が存在できるということが挙げられます。
それは、生命にとって水がものすごく重要であることからこのような領域が定められているのです。
いったいなぜ水を基準にしているのか?なぜなら私たち生命は水の中から生まれたと言われているからです。
水には様々な特徴があり、その一つに水は液体である範囲がとても広く、0℃~99℃で水として存在でき多くの物質を溶かすということがあります。
他の物質よりも液体の範囲が広いことは安定した化学反応の場を与えることができるのです。
また、その他に氷が水に浮くということもとても重要であり、生命が誕生して以来何度も訪れた氷河期を耐え抜く場を生み出すことができました。
もし氷が水に沈んでしまっては生命は氷河期を乗り越えることができず、今の私たちはいなかったはずです。
そのようなこともあり、水というのは生命が誕生するのに必要であると考えらているわけですね。
もちろん、水以外の物質に生命がいないと言い切れるわけではありません。
メタンの海を持つ土星の惑星であるタイタンにも生命がいる可能性もあると考えられているのですから。
まだまだ生命の誕生については分からないことだらけです。
我々地球人は未だに地球以外で生命を発見することができていません。そのため宇宙でどんな生命がいるのか想像もつかないわけです。
果たして生命体は他にもいるんでしょうか?知的生命体はいるのでしょうか?
皆様はどう思いますか?
2.今回の発見
地球から約110光年離れた地球型惑星「K2-18b」の大気から水の存在を確認し、イギリス、ロンドン大学のシアラス博士らが発表しました。
「K2-18b」は地球の直系の約2.4倍もあるスーパーアースでハビタブルゾーンに存在しています。
では、そんなとてつもなく遠い惑星の大気をどのようにして調べたのか?
恒星から放たれた光の一部は、惑星の近くを通るときに大気を通ることになります。
そうすると光の一部が吸収されるので、そこから水特有の吸収波長を検出したということです。
ハビタブルゾーン内にある大気に水があるということは、液体の水がある可能性が大きいということです。
今後この惑星は2021年3月に打ち上げが予定されているハッブル宇宙望遠鏡の後継機「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」での観測が期待されます。
もしかしたら青い星の写真が見れるかもしれませんね。
もちろん今の技術では110光年先の惑星に行き直接観測することはできませんけど、、、
3.さいごに
夜空をふと見上げると星が見えます。
都会だとあまり星を見る機会がないかもしれませんが見れないことはありません。
今の時期ですとオリオン座とかなら都会でも見ることができますよね。
そんな星たちを眺めていると本当に自分はちっぽけな存在なんだなと感じると共にそんなことで悩んでる場合じゃないなって思います。
私たちはちっぽけな存在であり、人生は短いんだから1秒たりとも無駄にしてはいけない!
まぁそんなこと言って無駄な時間もたくさん過ごしていますけれど、、、、
でも夜空を眺めるとなんだかとても落ち着きますね。
ぜひ、皆様も夜空を眺め、この宇宙のどこかに生命がいるのかもしれない、知的生命体が私たち以外にもいるのかもしれないと考えてみてはいかがでしょうか?
<論文>
『Water vapour in the atmosphere of the habitable-zone eight-Earth-mass planet K2-18 b』
https://www.nature.com/articles/s41550-019-0878-9