自動修復するセメント!?セメントってどうして固まるの?

2020年4月20日身の回りの科学

2018年、Yhoo!ニュースでコンクリートについての研究が取り上げられていました。その内容は、自動的にひび割れを直してくれるコンクリートです。

では、一体どのようにして、コンクリートが勝手に修復するというでしょうか?

なんと、この自動修復セメントには細菌が埋め込まれているのです。そして、この細菌が石灰を生み出すことで、ひび割れを埋めてくれるとのこと。

この技術はオランダで生まれ、日本でも研究が進められています。埋め込まれた細菌は、通常では休眠状態となっています。

セメントはアルカリ性のため、本来ならば細菌が生きていける状況ではありません。しかし、細菌を栄養素と共にプラスチックのカプセルに閉じ込めることで、この技術を実現させているそうです。

また、細菌は胞子を形成することで200年以上も休眠することが可能とされており、このような性質を活かしているのです。

もし、このコンクリートにひび割れが起きたとしましょう。すると、細菌が休眠状態のところに、水や酸素が供給されることになります。すると、細菌は活動を再開し、炭酸カルシウムを生み出すそうです。

また、細菌は人間には感染しない安全なものが使用されているのであんしんです。自動的に修復してくれるとはかなり魅力的ですよね。

近い将来、身近なところでこの生物コンクリートが活躍する日も近いかもしれません。

そんなコンクリートですが、セメントや砂などを混ぜてを固めたもので、家や道路など、沢山の場所に使われています。私たちの生活には欠かせない存在。

古代エジプトのピラミッドにも使われていたんだから驚きです。とても歴史が古く、セメントもやはり人類の発展には、欠かせないものであることは間違いありません。

では、セメントはどのようにして固まるのでしょうか?

よく固まるまで、乾燥させるといいますよね。乾燥というと水が完全に無くなってしまうようなイメージですが、実はセメントは水が蒸発して固まっているわけではないのです。セメントはと水と反応することで固まっているのです。

どういうことでしょうか?今回は、そんなセメントについて説明していきたいと思います。

1.セメント

セメントにはその用途において、何種類かあります。その中でも最も一般的なセメントはポルトランドセメントです。

では、このセメントとは、何からできているのでしょうか?それは、石灰石、粘土、珪石、酸化鉄原料などです。これらは混ぜ合わされ、粉砕されます。

その後、高温で焼成、冷却。ここに石膏が加えられ、さらに微粉砕することでセメントは完成します。このようにしてできたセメントは、主に以下の化合物から成ります。

珪酸三カルシウム 3CaO・SiO₂

珪酸二カルシウム 2CaO・SiO₂

アルミン三カルシウム 3CaO・Al₂O₃

鉄アルミン酸四カルシウム 4CaO・Al₂O₃・Fe₂O₃

このセメントに砂や水などを混ぜ合わせてコンクリートを作るわけですね。

2.セメントはどうして固まるの?

セメントに水を加えれば、どろどろの状態になるはずです。一体なぜこれが固まるのでしょうか?

最初に言った通り、セメントの化合物が水と反応し結合するのです。このように水と反応し結合することを『水和反応』と言います。つまり、『水和物』となるわけです。

セメントは焼成されて不安定な結晶状態となっています。しかし、水とくっつき、水和物となることで、難溶性のしっかりとした結晶になってくれます。だから、セメントは固まるのです。

セメントが形を変えれなくなるくらいまで硬くなることを『凝結』、さらにもっと硬くなることを『硬化』と呼んでいます。

また、化合物の結晶同士の隙間は埋まり、強度は上昇するわけです。完全に水との反応が終わり硬くなるにはそうとうな時間がかかります。

また、この反応は発熱反応であり、その熱によりセメントは膨張してしまいます。セメントにひび割れが起きるのは、反応が落ち着いた時に熱も抑えられ、縮んでしまうからなのです。

このようにセメントが固まるのは、水が出ていくわけではなく、水と反応して、水和物として一緒になってくれていたからなんですね。

3.さいごに

技術はどんどん発達し、私たちの生活を変えていっています。そうなれば、自分から身近なところに疑問をもち。学ぶ姿勢を常に持つことが、どんどん必要になってくるのではないかと思います。

セメントも乾かすと言えば、水分が抜けていくと思っていた人も多いのではないのでしょうか?

当たり前のこのとの中にも、謎はたくさんあります。そのような物事に対しても当たり前だ!で終わらしたくはないですね。色んなところに目を向けていけたら良いですね。