アメンボが水に浮かべる秘密!表面張力とは?

2019年12月11日身の回りの科学

田んぼや池で忍者顔負けのスゴ技を披露している虫がいます。

そう!その虫の名前は『アメンボ』です。

子供のころは疑問に思わなくても、逆に大人になった今だからこそ疑問に思うかもしれません。

どうしてアメンボは水に浮かぶことができるのでしょうか。

人間が同じように水に浮かぼうとしても、どこかしら体は水に沈んでいます。

どうみても完全に水面に浮いている彼らとは雲泥の差です。

では、なぜ彼らは水の上に浮き、スイスイと滑ることができるのでしょうか?

実はアメンボが水に浮くことができる理由には、体重の軽さと、『表面張力』が関係しています。

下の写真の様に水を垂らすと、水滴が丸くなるのも表面張力ですよね!

そんなこと言われてもアメンボの体重が軽いのは見ればわかるかもしれませんが、表面張力ってなんだよ?となるかもしれません。

皆さんが表面張力と聞いて想像するのは恐らく、コップ満タンに水を注いだ時に、少し水面が盛り上がることだと思います。

よく人に飲み物を注いで欲しいと言われた時には、必ずといっていいほど、表面張力を実演したはずです。

では、今回はまず表面張力について詳しく説明していきたいと思います。

1.表面張力

コップに水が注いであったとしましょう。

水は目に見えないくらい小さな水分子の集まりです。

水分子同士はお互いに引き合っており、この分子同士に働く力を『分子間力』と呼んでいます。

中ほどにいる水分子は上にも下にも、さらには左右にも全方向に水分子がいる状態です。

つまり、表面ではなく、中の方にいる水は全方向から引っ張られているととらえることができます。

なので、このおように中にいる水分子は自由に動くことはできません。

このように自由に動くことができないので、自由エネルギーは低くなります。

一方、表面にいる水分子たちはどうでしょうか?

上を見上げても水分子がいませんよね?

つまり上からは引かれていないので、中にいる水よりも自由です。

そのため、表面の水分子は自由エネルギーが大きくなります。

そして、このように自由エネルギーが大きくなってしまうと、水分子には内側へ行こうとするのです。

内側へ行こうとする、つまりは表面積を小さくしようと力が働くわけです。

まさに水面で働くのがが表面張力!

水分子的には、自由な俺は上に引っ張られてないから、内側に潜りたいんだ!

その結果、表面積が小さくなるというようなイメージです。

では、もっと具体的に考えてみます。

水を満タンに注いでいくことにしましょう。

なみなみに入れた水へ、さらに水をそそぐと、表面は丸くなっていきすよね。

これは、水分子は互いにくっ付いていて、表面のやつらが内側にいこうとしている結果丸くなっているのです。

しかし、それ以上に注いでしまうと水分子同士の結合が重力に負けて、こぼれてしまいます。

ではもし、重力がかからなければ、どうなるでしょうか?

つまり、無重力であれば水は表面張力によって球状になります。

宇宙で水がどうなるか見たことはありませんか?

がんばって水分子が内側に潜ろうとした結果、面積が小さくなり、丸くなるのです。

宇宙で水が球状になっていたのは、表面張力のせいだったんですね!

表面張力とは、このように表面積を小さくしようと働く力を言うのです。

では、先ほどアメンボが水に浮かべる理由は表面張力だといいました。

しかし、これだけでは、表面張力とアメンボを繋げることはできません。

そこで、次に『ぬれ』について説明します。

ぬれとはいったいなんでしょうか?

2.ぬれ

レインコートや傘に雨水が当たったところを見たことがありますか?

水は球状に近い状態で、するすると滑り落ちていくはずです。

水が球状になろうとするのは表面張力が働いているからですよね。

そして、見事に水をはじいているので、傘やレインコートはぬれにくいということになります。

水のはじきやすさ、つまりはどれほど水が球状になるかで、ぬれやすいか、ぬれにくいかを判断しているのです。

ぬれやすい場合は『親水性』、ぬれにくい場合は『撥水性』と呼ばれます。

水をその物にかけた時、水が球状に近ければ近いほど、つまりぬれにくいほど、撥水性というわけです。

表面張力と、ぬれやすさについては少しでもお分かりいただけたかと思います。

では、そろそろ本題であるアメンボに戻ることにしましょう。

3.アメンボのあし

アメンボのあしをよく見てみましょう。

そこには沢山の細かい毛が生えています。

実はそこからは脂が出ているのです。

アメンボはあしから脂を出すことによって、撥水性を高め、水をはじいているということ。

水と脂はまじりませんよね!

撥水性がたかいということはつまり、脂が出されたアメンボのあしは、ぬれにくいということになります。

つまり、足は脂のおかげで、直接水に触れてないんですね。

アメンボが水面に乗ると、体重のせいで水面は少しへこみます。

へこんだ部分を水分子が表面張力によって、平面へと元に押し戻そうとします。

へこんでいるよりも平らな方が表面積は小さいですよね?

この、元に戻そうという弱い力でアメンボは浮いているというわけ!

つまり、アメンボはあしの細かい毛から脂を出し、水の表面張力によって浮いているのです。

これはアメンボが超絶軽いからなしえる技であり、人間には真似できません。

もし、アメンボが重ければ、押し戻そうとする力よりもはるかに強い力がかかることになります。

こうなれば、私たち人間のように沈んでしまいますよね。

4.さいごに

アメンボはあしから脂を出して浮いているので、洗剤で脂が落ちてしまうと、アメンボはもう忍者のように浮くことはできず沈んでしまいます。

なんて残酷な、、、、

また、洗剤には表面張力を弱める性質があります。

洗剤は親水基と親油基の両方を持ち、水面で並ぶことで、自由エネルギーを下げ、小さくなろうとする力、つまり表面張力を弱めてしまうわけです。

このように表面張力が弱まれば、いくら体重の軽いアメンボでさえも支えることができなくなってしまうのです。

つまり、洗剤をたらされたら、アメンボは沈んでしまうわけですね。

洗剤(界面活性剤)について詳しくは↓

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お話はしましたが、アメンボを見かけても、興味本位で洗剤はかけないでくださいね!

やるのであれば、今回、せっかく表面張力を学んだので、ついで欲しいと言われた友達のコップすべてに表面張力を働かせ、表面張力の説明をしてやりましょう!

それか、1円玉を浮かせ、洗剤を入れることで一気に沈めるのも楽しそうですね!

軽い一円玉は表面張力で浮くので、それを一気に沈めることができます。

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