鉛筆や、シャーペンで紙に書いた文字はどうして消しゴムで消えるの?

2018年11月4日身の回りの科学

鉛筆で書いた文字は何で消しゴムできえるの?

小学生、いや、それよりも前から、消しゴムで文字を消しているので、当たり前過ぎて気づかないような疑問です。

そんなの消しゴムで文字が消えるのなんて当たり前じゃん!!

しかし、そんな当たり前の中にも、科学はたくさん含まれているのです。

また、消しゴムは鉛筆やシャーペンで書いた文字は消せるけれど、ボールペンで書いた文字は消すことはできません。

それはいったい何故なんでしょうか?

今回は鉛筆が紙に文字をかける理由から、消しゴムで文字を消せる理由に迫っていきたいと思います。

1.鉛筆で紙に文字を書ける理由

物事には、何でも理由が存在します。

鉛筆で文字を書けるなんて当たり前だよと思うかもしれませんが、もちろんそれにもちゃんと理由があるのです。

以前、

という記事を書きました。

そこでも言った通り、鉛筆の芯は炭素からできています。

また、炭素だけではすぐぼろぼろになってしまうので、炭素と粘土を混ぜ、1000℃以上で焼いて作られています。

どのように炭素がつながっているのかというと、鉛筆の芯の場合、炭素が六角形を作り横へつながっているのです。

しっかりと横に手をつないで繋がっています。

しかし、横への繋がりは強くても、縦へのつながりが弱いので、炭素だけだともろく、ぼろぼろになってしまうのです。

つまり、炭素だけだと縦方向にどんどん剥がれていってしまいます。

そのために粘土も加えられていたわけですね!

では、なぜ、鉛筆の芯で紙に文字が書けるのでしょうか?

紙は植物からできているのはご存知でしょうか?

植物からできている紙は植物の繊維の集まりなので、表面には目に見えない繊維がたくさん存在しています。

その表面の繊維が、鉛筆の芯とこすれあうことで摩擦が生じます。

この摩擦によって鉛筆の芯が削れ、炭素が繊維に引っかかることで文字がかけているのです。

紙に文字が書けている理由は、紙の繊維に炭素が引っかかって黒く文字となっているからなんです。

では、普段使用しているノートやメモ用紙などの紙ではなく、印刷紙ではどうでしょうか?

鉛筆では、文字書きにくくないですか?

それは、印刷紙のようにインクの色が乗りやすいように塗料が塗られているからです。

この塗料のせいで、鉛筆の芯が良く滑るのため、摩擦が起きにくく文字が書きにくくなります。

ツルツルすべったらそら引っかかりにくいし、鉛筆の芯も削れませんよね。

では、消しゴムがどうやってこの引っかかっている炭素を取り除き、文字を消しているのでしょうか?

この疑問に行く前にちょっと余談を!

先ほど、炭素だけではボロボロになってしまうので、粘土と一緒に加熱しているといいました。

これと関連した鉛筆の芯のお話を少しさせてください。

2.鉛筆の芯の硬さ

鉛筆の芯にはいろいろと種類があるのはご存知だと思います。

H、HB、2Bなどがありますが、それぞれは色の濃さと硬さを表していますよね。

実はそれぞれには意味があって、以下の通りになっています。

H:HARD(硬い)
B:BLACK(黒い)
F:FIRM(しっかりとした)

というようにそれぞれ意味があります。

では、どうやって色の濃さと硬さをかえているのでしょうか?

この色の濃さと硬さは、粘土と黒鉛の比率によって決まるのです。

粘土が多い方が、硬くなるし、粘土が少なければ柔らかくなります。

柔らかくなるってことは、ボロボロになりやすい。

つまり、炭素がより崩れやすく、紙に引っかかりやすいので、濃い文字が書けるということです。

HBよりも2Bが濃い文字が書けるのはそういった理由なんです。

もちろん2Bのほうが柔らかいということになりますよね。

逆に硬いものは粘土が多く、芯はボロボロになりにくいので、文字は薄くなってしまいます。

では、ついに消しゴムが鉛筆の文字を消せる理由に行きたいと思います。

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3.消しゴムはどうやって鉛筆の文字を消しているのか?

それでは今回の本題に入っていきたいと思います。

そもそも消しゴムはゴムではなく、プラスチックです。

典型的なプラスチックの材料であるポリ塩化ビニルに、添加物であるフタル酸系可塑剤を加えることで、柔らかく固められたのが消しゴムというわけです。

消しゴム、ケースから出して、筆箱のようなプラスチックにずっと置いておくとどうなるでしょうか?

消しゴムに含まれる可塑剤が移動して、溶けてくっついてしまうのです。

つまり、消しゴムは紙のケースは取らない方が良いということです。

実は紙のケースにも、そんな大事な役割があったんですね!

では、消しゴムで文字を消していきましょう。

どんどん文字が消えていく、つまり消しゴムに炭素がくっついていきます。

実は、消しゴムは紙よりも炭素と引っ付きやすくなっているのです。

つまり、紙の繊維に引っかかっている炭素を消しゴムがくっつけて奪っていくわけですね。

また、ごしごしと擦ることで、消しゴムの表面は削れていき、どんどん新しい面が出現します。

そして、どんどん文字も消されていくのです。

もうちょっと詳しく言うと、フタル系可塑剤はベンゼン環と言う、下のような炭素が六角形になった構造を持っています。

さきほども言いましたが、鉛筆の芯も六角形の集まりではないですか!

この六角形同士が、引かれ合い、相互作用するのです

そのおかげで、紙よりも炭素は消しゴムにくっ付いていっちゃうわけですね。

炭素は紙よりも消しゴムの方が好きだから、消しゴムに行っちゃうというわけです。

だから、消しゴムで鉛筆の文字が消せるんですね。

4.シャープペンの芯

鉛筆と同じくシャープペンの芯も炭素からできています。

しかし、まったく同じではありません。

鉛筆の芯は、炭素と粘土からできているといいましたが、それではあんな細く硬度の高い芯を作れません。

なので、シャーペンの芯は炭素と樹脂で作ることにより、より硬く作られています。

もちろん、消しゴムで消せるのは、炭素でできているからです。

よく、マークシートでシャーペンはだめ、鉛筆にしなさいと言われたことがあると思います。

マークシートは炭素に反応しているわけではなく、光の反射か、黒色を読み取るからなのです。

黒色の場合、まぁシャーペンでも問題はありませんが、光の反射で確かめている場合はマークシートに凹凸があるとうまく読み込めません。

シャーペンで鉛筆の濃さと同じくらいに塗ろうとすると、何度も力を込めて塗らなければいけませんよね?

このように必死でシャーペンで塗ったとしても、凸凹があれば読み取ってくれないのです。

シャーペンで塗るよりも時間効率的にも鉛筆の方が上のようです。

マークシートで失敗しないためにも、鉛筆は必ず持っていくのが良いですね!

では、消しゴムはなぜ、ボールペンの文字を消せないのでしょうか?

5.消しゴムがボールペンの文字が消せないのはなぜ?

ボールペンはインクで文字を書いています。

ボールペンを使って文字を紙に書くとしましょう。

すると、このインクは鉛筆の芯とは違って、紙の繊維に引っかかるのではありません。

ボールペンは紙にインクが染みていくことで、文字が書けるのです。

消しゴムがボールペンで書いた文字に太刀打ちできないのは、そもそも炭素じゃないからくっつきにくいし、紙の表面ではなく、奥までしみ込んでしまっているからなのです。

これはもうどうしようもないですね。

消しゴムには手も足も出なさそうです。

ボールペンの文字も消せる砂消しゴムというものもありますが、研磨砂が、染み込んだ紙まで削っているので、紙もろとも文字は消滅しています。

しかし、最近はやりの消せるボールペンというものがあります。

消しゴムではありませんが、ペンの上の部分で擦るときえるんです!

あれはいったいどうやって文字を消しているのでしょうか?

6.消せるボールペン

最近はおなじみとなった消せるボールペンですが、こちらはインクに秘密があるのです。

通常のインクとは異なり、65℃に加熱されると無色になる特性を持っているのです!

つまり、ペンの上についている樹脂で、紙に書いた文字をこすると、紙と樹脂で摩擦熱が生じ、文字が消えているということです。

しかし、マイナス20℃に冷やせば、再び文字が浮かび上がってきます。

恐るべし消せるボールペンですね!

完全に消えているわけじゃないということを含めて、、、、

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7.さいごに

当たり前のことの中にもたくさん科学は詰まっていると思います。

例えば何で空が青く見えるのだろう。

テレビは何で映るのだろう。

身近なところにも山のように先人たちが積み上げた技術と知識、つまり科学が散らばっています。

当たり前と思わず、大人になっても常に疑問を持ち続けていきたいですね。

科学はその積み重ねで成り立っているのですから!

今回はそんな当たり前の疑問である鉛筆と消しゴムを紹介しました。

色々な種類の鉛筆の芯を集めて、書き比べてみるのも、楽しみの一つになるのかもしれません。

当ブログではたくさんの当たり前だけどよく考えれば謎だな!というような話題を沢山取り扱っていますので、他の記事も読んでみて下さい!