アルギン酸のマジック!『触れる図鑑 つかめる水』を解説!感想・レビュー

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今回は過冷却に引き続き、触れる図鑑シリーズ『つかめる水』を紹介したいと思います。

前回の過冷却の記事⇩

過冷却を体験しよう☆『触れる図鑑 さわった瞬間水が氷る!』解説します!

このシリーズは簡単に実験できるのが良いですね!

つかめる水ということなのですが、一体どういうことなんでしょうか。

表紙では、普通ではつかめないはずの水がつかめていますが、これはもちろんCGではありません。

リアルです!

では、一体どうやって水をつかんでいるのでしょうか?

それは、アルギン酸を使用しているのです!

ん?アルギン酸とは何なのか?

アルギン酸はコンブやワカメなどに含まれており、海水中のミネラルと結びつき、ゼリー状になることで、海藻の細胞間隙を満たしている物質です。

このアルギン酸自体は不溶性ですが、可溶性のアルギン酸ナトリウムという状態で海藻などから抽出されます。

抽出されたアルギン酸ナトリウムは、身近な用途として、パンの生地に加えたり、ドレッシングの安定剤、また、食物繊維としても利用されているのです。

身近なところに存在しているんですね!

そして、今回つかめる水に使用するのは、水に溶けるアルギン酸ナトリウムです。

先ほど、アルギン酸は海水中のミネラルと結びつき、ゼリー状になると言いました。

アルギン酸ナトリウムが持つ-COONaの部分のNaが他のミネラルに置き換わることで、互いにくっつきあうのです。

実験ではミネラルとして、カルシウムを使用します。

もう少しわかりやすく説明していきましょう。

Naは手を1本を持っていません。

しかし、Caはどうでしょうか。

CaはNaと違い、2本手を持っているので、アルギン酸を両手で持つことができます。

繊維状になっているアルギン酸ナトリウムのNaが、Caに置き換わることで、互いに繋がり合い、水を包み込むゼリー状のネットのような状態になってくれるのです。

だからCGみたいに水を持つことができるんですんね!

それでは、早速実験していきたいと思います!

1.実験準備

実験セットには以下の物が入っています。

・アルギン酸ナトリウム
・乳酸カルシウム
・パレット
・スポイト
・計量スプーン

また、実験ではペットボトル2本も使用しました。
(※セットには含まれていません)

ペットボトルがどうしても無い場合は、ビーカーなどがあれば良いんですが、ビーカーの方がもっとないですよね、、、

400mL以上入る入れ物があればOKです。

ただ、もちろんペットボトルがあった方が良いし、説明書にもペットボトルを使用すると書かれています。

頑張って用意したほうが良いかもしれませんね。

また、前回同様、こちらのセットも1回限りではなく、何回か遊べる容量が含まれています。

2.実験

まずは、アルギン酸ナトリウムをぬるま湯(約250 mL)に溶かしていきます。

説明書にはだいたい250 mLと書かれていますが、一応きっちりと250 mL計って、溶かすことにしました。

ペットボトルの口は細いので、紙を丸め、セロハンテープで止めた漏斗(仮)を使用します。

次に、これをペットボトルの口に差し込み、 アルギン酸ナトリウムを計量スプーンすりきり2杯いれます。

こぼれても大丈夫な様に、下にラップを敷いてやるのがおススメです!

このように漏斗(仮)があるおかげで、こぼさずに入れることができます。

また、ここで注意しなければいけないのが、ぬるま湯で溶かすということです!

実は私は水に溶かしてしまい、溶けるまでもの凄く時間がかかりました。

ここできちんと溶かさなければ、綺麗につかめる水を作ることができません。

お気を付けください。

それでは、これを溶かすために必死でシェイクします!

ここがこの実験で一番大変なポイントなんですが、、、

ぬるま湯でやれば10分ほどで溶けてくれるはずです。

始めはこんな感じで、まだまだ塊が残っています。

しかし、しばらく振ると完全に溶けた状態になってくれます。

もし、水でやってしまったとか、なかなか溶けないという方は、ペットボトルを温めてやれば溶けてくれるはずです。

頑張って溶かすと、こんな状態になってくれます。

真っ白ですが、塊はありません。

この状態でしばらく放置します。

粘土が高く、もの凄くシェイクしたせいで、アルギン酸ナトリウム水溶液には、たくさん空気が入っています。

この状態では、白く濁っているので、しばらく放置し、空気を抜くというわけです。

そして、しばらく置くとこうなります。

先ほどのように濁っていませんね!

ちゃんと溶けてくれたようです。

では、次に乳酸カルシウム水溶液を作ろうと思います。

まずはペットボトルに400 mLの水を入れました。

そして、これに乳酸カルシウムを入れていきます。

先ほどの酢酸ナトリウムは2杯でしたが、乳酸カルシウムはすり切り4杯入れます。

先ほどと同様に、ラップを下に敷いているのでこぼれても安心ですね。

漏斗(仮)を使って4杯入れていきます。

後は、これを振って溶かせば完成です!

 アルギン酸ナトリウムとは違い、乳酸カルシウムはすぐに溶けてくれます。

本来、アルギン酸は不溶性なので、アルギン酸ナトリウムも溶けにくいのは、当然っちゃ当然ですよね。

これでアルギン酸ナトリウム水溶液と乳酸カルシウム水溶液が完成しました!

それでは早速、つかめる水を作っていきましょう!

作る方法は、アルギン酸ナトリウム水溶液を乳酸カルシウム水溶液に入れるだけです。

片方のタッパーには乳酸カルシウム 水溶液を入れて、もう1つのタッパーは、できたつかめる水を水あらいするために用意しました。

レンゲにはアルギン酸ナトリウム水溶液を入れて、乳酸カルシウム水溶液に浸けていきます。

ではまず、乳酸カルシウム水溶液をタッパーに入れます。

なみなみ入れてしまうと、溢れてしまうので注意が必要です。

 次はレンゲにアルギン酸ナトリウム水溶液を入れます。

 分かりずらいかもしれませんが、なみなみ入っています。

こっちはなみなみ入れても大丈夫です!

では!

これを浸けていこうと思います!

 浸けると、もやもやした状態になるので、そっとレンゲを外します。

 なんとなく、もやもやというか、何かがあるのはわかりますよね!

すぐに取りだすと、形が崩れてしまうので、このまましばらく(2分くらい)置きます。

段々と、くっきり見えてきました。

すくってみましょう!

おぉ!!

プルンプルンの水がでてきました。

これをさっと水に通して洗えば、完成です!

みてください!!

プルンプルンでとても気持ちいです。

思ったよりも強く握っても割れません。

表紙と同じように水がつかめちゃいます!

まるでCGで作った水の塊みたいです。

この感触と感動は作った人にしか味わうことはできないですね。

みなさんも作ってみてください!

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3.まとめ

今回はアルギン酸を使い、大きめのつかめる水を作りました。

簡単にできる実験なので、ぜひとも皆様にもやっていただきたいです。

また、実験セット付属のスポイトを使えば、人工イクラなんかも作ることができます。

パレットは絵具を使用し、人工イクラを着色するためにあります。
(※絵具はセットについていません)

アルギン酸ナトリウムは食品にも使用されているので、食べても問題ありませんが、このセットは食べるために作られていないので、食べないようにと注意書きがされていました。

色んなものをアルギン酸で包んでみるのも面白いかもしれません。

ぜひ皆様もやってみてください。

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