どうなってしまう?麻薬や覚せい剤とは?脳での働き

2020年4月21日身体の科学

日本では麻薬や覚せい剤の使用は硬く禁じられています。そのため、誘惑にかられ使用してしまえば、人生のすべてを失うに近い状態になるでしょう。

依存による耐えがたい苦しみ。さらには、社会的地位を失うことになります。絶対に麻薬や覚せい剤には手を出してはいけません。

なぜ、世の中にはそんなにも恐ろしいものが出回っているのか。それは高く売れるからです。依存者は高いお金を払ってまでも、麻薬や覚せい剤を買いたいという気持ちになります。

そういう習性を利用し、金儲けができてしまうのです。これこそ、本当の悪ですね。では、恐ろしい麻薬や覚せい剤とは、どのようなものなのでしょうか?

きちんとその怖さを理解することは、自分の身を守ることに繋がるはずです。自分はやらないから大丈夫大丈夫。ではなく、しっかりと覚せい剤や麻薬について知っておくことが大切です。

覚せい剤や麻薬を使用すると、幻覚をみたり、高揚感、快楽などが得られます。しかし、効果が消えると一変。無気力な状態になってしまうのです。もう一度味わいたくて、繰り返し使用することになってしまいます。

依存という状態へと陥ってしまうわけですね。今回は、そんな麻薬や覚せい剤について、解説していきたいと思います。

1.麻薬や覚せい剤の恐さ

麻薬や覚せい剤の恐さとは、依存や中毒に陥ってしまうということです。依存には『精神的依存』と『身体的依存』があります。

例えば、薬物に手を出してしまい、もう一度その幸福感を味わいたい。また、辛い思いから逃れたいというような気持ちから、薬物を求めてしまうことを精神的依存といいます。

一方で、常に薬物が体の中になければ、身体に異変が生じてしまう場合があります。このように、薬物を摂取しなければ、身体がおかしくなってしまう状態を身体的依存としているのです。

さらに、中毒とは、その物質を摂取し続けたことで、健康状態ではなくなってしまうことを言います。このような状態は薬物と指定されているもの以外でも大量に摂取してしまえば陥ってしまう危険があります。

実はそれは身近なところにあって、アルコール飲料やたばこなんかは依存性が高いのです。アルコール飲料やたばこはマリファナよりも依存性が高いとされています。お手軽であり、法律で禁じられていないからこそ適切な量を守らなければ恐ろしいですね。

では、なぜ薬物は依存状態や中毒になってしまうのでしょうか?

2.脳での働き

薬物は、脳にある『血液-脳関門』を通ることができます。この血液-脳関門とは、フィルターのような働きをしているところです。脳は大事な部分ですので、余計な化合物が入らないようにしてくれているというわけです。

しかし、薬物はこの血液-脳関門を通り抜けて、脳に直接働きかけます。。何とも恐ろしい化合物というわけです。もちろんニコチンやアルコールもここを通り抜けるのです。

脳は神経細胞が集まってできています。そして、脳へと侵入した化合物は、この神経細胞に働きかけるのです。

脳の神経細胞には、大きく分けて2つ種類があります。それは『興奮系神経細胞』と『抑制系神経細胞』です。

それぞれからは、異なる神経伝達物質が分泌されており、興奮をつたえたり、抑制したりしているわけです。興奮性の神経伝達物質には、ドーパミンやアドレナリン。反対に抑制性の神経伝達物質には、GABAやセロトニンがあります。

薬物はこの神経細胞に働きかけ、神経伝達物質を過剰に放出させたり、分解を抑制させます。その結果、脳が覚醒状態に陥り、正常に働かなくなってしまうため、幻覚などを見てしまうというわけです。

代表的な麻薬・覚せい剤について見ていきましょう。

3.ヘロイン

麻薬の代表的なものにヘロインがあります。このヘロインは、ドイツ語のheroischが語源で、意味は英雄となります。医療用麻酔薬として使用されているモルヒネから、化学変換されて作られたものです。そのため、化学構造もかなり似ています。

当初、モルヒネよりも鎮痛作用などが強く、ヘロインは注目されていました。そう考えると、名前の由来にも納得ですよね。しかし、依存性が高く、薬物に指定されてしまったということです。現在では、医療でも使われることはありません。

そもそも麻酔薬として使用されるモルヒネにも、依存性があるので、注意しなければいけません。このようなモルヒネやヘロインは、神経伝達物質の放出を阻害しています。だから、麻酔薬として使われ、痛みを感じなくさせているのです。

また、モルヒネやヘロインのルーツは阿片です。阿片から単利されたのが、モルヒネというわけです。阿片は阿片戦争で有名ですよね。この阿片は、ケシという植物の未熟果実から取られます。

4.コカイン

コカインも日本では、法律で規制されています。コカインはヘロインとは違い、神経伝達物質であるドーパミンの再吸収を防ぐのです。再吸収されないドーパミンは、神経細胞で溢れることになります。その結果、興奮状態に陥るというわけです。

コカインには身体的依存は認められていません。しかし、その興奮を求める精神的依存者が多く。何度も何度も興奮を味わいたくなるのです。そして、摂取し続けてしまうと、多くの場合、死に至ってしまいます。

ちなみに、コカインはコカの葉から精製されるわけですが、コカ・コーラのコカはコカインの葉のコカを意味しています。現在では、コカイン成分はもちろん含まれていませんが、100年ほど前では、コカイン成分も含まれていたのです。

びっくりするかもしれませんが、当時はコカインも薬として使用され、禁止されていなかったわけです。現在、コカ・コーラにはコカインの代わりにカフェインが含まれているそうです。

5.マリファナ

マリファナとは大麻のことです。乾燥させた麻の葉を細かく刻み、タバコのように吸い込みます。大麻を使用するとお酒を飲んだ時と同じようになってしまいます。

大麻はアルコールやたばこよりも依存性が低いとされていますが、大量に摂取した場合、幻覚をみてしまう危険、マリファナから別の薬に手を出してしまわないように規制されているのです。

しかし、国によっては規制されていない国もあるのが事実です。カナダは2018年7月よりマリファナが合法化されるそうです。

依存性が低いので、お金が大きく動くのは間違いなく、国にとっては大きな利益となるわけですね。

海外とは異なり、日本ではマリファナを医薬品として手に入れることもできないのが事実です。ただ、マリファナの医学的研究を進めていく必要性はあるのかもしれません。国によっては合法化されつつある大麻。

これからどうなっていくのでしょうか。

日本も実は麻は、一般的に身近なところで使われています。七味唐辛子に入っている種は麻の種です。熱処理が施されているため、発芽しません。

しかし、中には発芽する種があるそうで、過去には発芽させ、警察に捕まった例もあるので、発芽させようとしてはいけません。また、麻の繊維は、ひもや布にも使われているのです。意外にも身近なところに麻は溢れているわけですね。

ネットでは大麻は安全だというような情報が溢れていますが、医薬品としての利用はまだ許されても、私はわざわざ合法にしてまで大麻を手にする必要はないんじゃないかと思います。

結局はお金儲けをする人たちを喜ばせるだけであり、大麻が無くても生きていけるわけですから。日本でも大麻所持により逮捕される人が増えてきているため、かなり複雑な問題なのかもしれません。

6.覚せい剤

覚せい剤はドーパミンの代わりに神経細胞に働いたり、余分なドーパミンを分解する酵素を阻害します。つまり、ドーパミンが溢れてしまうことになるのです。そうなってしまうと大変ですよね。

覚せい剤とされるメタンフェタミンや、アンフェタミンは神経伝達物質であるアドレナリンや、ノルアドレナリンと似た構造を持っているのです。そのせいで、脳全体に作用することになります。

覚せい剤は大麻よりも恐ろしく、精神的依存がとても強いのです。幻聴や、幻覚。摂取をやめてからも、付きまとうことになります。

また、これらを取り除く薬がないことも、恐ろしいことの一つです。絶対に覚せい剤には手を出してはいけません。

7.さいごに

このように麻薬や覚せい剤は非常に恐ろしいものであると、お分かりいただけたと思います。そのほとんどはかつて、医療用として作られたり、宗教や儀式などで使われてきたものがルーツとなっています。

つまり、化学が発展してきたことにより、生まれた産物であるともいえます。大事なことはこれらの産物は使い方しだいで、人生を狂わせることになるということです。安易な気持ちで、絶対に手を出してはいけません。

また、脱法ハーブなどの法に引っかからないから大丈夫。というようなものが流行ったりしましたよね。これは化合物の構造を少し変えることで、法で規制されていない物質にしています。

もし、きちんと麻薬や覚せい剤のことを知っていれば、そんなものは余計に恐ろしくて手を出せませんよね。安全性もへったくれもありません。自分の脳で何が起こるかわからないんですよ!

自分の身を守るためにも、きちんと知識をもっておくことが大切です。