【冬には注意!】どうして一酸化炭素中毒になってしまうの?

2018年9月8日身の回りの科学

寒い冬の時期に気を付けなければいけないことがあります。

それこそが『一酸化炭素中毒』です。

ガスや石油を燃やし温める機械では酸素が少なくなってしまうと、不完全燃焼を起こし一酸化炭素を多く発生させてしまう可能性があります。

現代では技術が発達したことにより、一酸化炭素による事故はあまり聞かなくなりました。

しかし、老朽化した機械を使ってしまうと、不完全燃焼を起こし、一酸化炭素を発生させてしまう可能性があります。

とても危険ですね、、

そもそもなぜ、一酸化炭素中毒になってしまうのでしょうか?

一体、一酸化炭素とはなんなのでしょうか?

二酸化炭素は良く知ってるけど、、、

酸素の数が2が1に変わるだけでそんなに違うの??

今回は一酸化炭素を説明していきたいと思います。

1.一酸化炭素

一酸化炭素はその名前の通り、一つの酸素と一つの炭素から成ります。

可燃性で燃やすと青い炎がでる、無色無臭の気体です。

もちろん燃えれば酸素が付くということなので、二酸化炭素になります。

炭素を含むものを燃やせば基本的には二酸化炭素が発生しますが、一部は一酸化炭素となります。

また、酸素が少ない状態では一酸化炭素は多くできます。

これを不完全燃焼とよんでいます。

一酸化炭素を化学式では、
CO
と表されます。

ちょっと待ってください!

二酸化炭素は
CO₂
で炭素1つと酸素が2つ繋がっているんですよね。

炭素は4つの手をもっているので、2つの手を持った酸素2つと手を繋いでいます。

このように炭素が2つの酸素と手を取り合うことで、つまり、酸素と炭素がそれぞれ2重結合することで、CO₂はできています。

一方、一酸化炭素はどうでしょう?

酸素1個と1つの炭素って炭素の手2本余ってないですか?

そう考えるのが普通ですよね。

実は一酸化炭素の場合、少し異なる結合となります。

手というイメージだけでは説明できませんので、もう少し詳しく説明していきます。

手を繋いでいるということは、電子を共有しているということです。

炭素は共有できる電子を4つ持っています。

つまり、手を4つ持っていると言えます。

一方で、酸素は電子を8つ持っています。

ただ、手を8個持っているというわけではなく、

手は2本です。

なぜでしょうか?

電子は原子核の周りを電子殻という殻で、2、8、18、32個と内側から回っているのですが、酸素は8個ということで2個は内側で回ってます。

残りの6個の電子のうち4つは2個ずつが非共有電子対を形成しているので、結合に使える電子は2個となるのです。

自分で自分の手を繋いじゃっているので、結合の手は2個になるということです!

こうしてそれぞれの手ができるわけですが、一酸化炭素の場合どうなるのでしょう。

まずは炭素と酸素がお互いに手を繋ぎあうので二重結合ができます。

すると、炭素の余っている2つの電子が酸素と同じように非共有電子対を形成します。

つまり炭素も自分で自分の手を繋ぐわけですね。

そのせいで電子があった部分に空きができてしまいます。

すると空いた部分へと酸素の非共有電子対を形成していた電子が1つ流れ込みます。

流れ込んだ電子が酸素の電子と手おとりあった結果、酸素と炭素は結合が1つ増え、三重結合を形成することになるのです。

こうして炭素と酸素はお互いに1つの非共有電子対を持った、一酸化炭素になるということです。

二酸化炭素は炭素が酸素2つと二重結合、一酸化炭素は炭素が酸素1つと三重結合していたわけですね。

では、一酸化炭素は吸ってしまうと体でどのようなことが起きてしまうのでしょうか?

2.一酸化炭素の毒性

酸素が二酸化炭素よりも1つだけ少ない一酸化炭素ですが、なぜ、酸素が少ないだけで人を最悪死に至らしめるような怖い気体なのでしょうか?

それは一酸化炭素が、ヘモグロビンに対して酸素の250倍も強固に結合してしまうからです。

人は呼吸しなければ生きていくことができません。

それは常に酸素を体全体に供給しなければいけないからです。

なぜ酸素が必要なのか?

それは身体を動かしたりするためのエネルギーを作る時に、酸素が必須だからです。

詳しくは↓を参照してください。

どうして!なぜ人間は水中で呼吸できないの?肺とエラ呼吸の違い

大事な酸素を全身に運搬してくれているのがヘモグロビンです。

このヘモグロビンに対して酸素よりも250倍もくっつきやすいんですよ!

そうなれば必要な酸素がヘモグロビンにくっ付けず、酸素が全身に行かなくなってしまいます。

酸素が無ければエネルギーもつくれなくなっちゃいますよね、、、

また、ヘモグロビンは酸素を結合できる部分を4つ持っています。

酸素が一つでも離れれば、残りの酸素も離れていくという全身に酸素を供給しやすい構造をしています。

もし、その結合のひとつでも一酸化炭素が付いてしまえば、残りの酸素も離れることができなくなってしまうのです。

酸素が離れなくなるとか、恐ろしすぎますよね、、、

たとえ一酸化炭素の濃度が薄くても、酸素よりもはるかに結合しやすいので危険な状況になってしまうということです。

3.一酸化炭素中毒

酸素を全身に運ぶことができなくなってしまうので、全身が酸欠となってしまうのです。

当然全身エネルギーが作れなくなりますよね。

そこから頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気を引き起こします。

吸いすぎると、意識があっても徐々に体が麻痺していき、最悪死に至ってしまうということです。

本当に怖いので気を付けなければいけません。

4.さいごに

50年ほど前には都市ガスにもこの一酸化炭素が含まれていました。

事故が多発していたということもあり、現在ではプロパンガスでまったく含まれていないか、含まれているとしても少量です。

技術も向上しほとんど一酸化炭素による事故は無くなってきております。

しかし、機械の老朽化が原因で不完全燃焼を起こしてしまうと、一酸化炭素が発生してしまう可能性があります。

暖房器具は無理をして使わないことと、適度な換気が必要ですね。

寒い冬を安全に乗り越えていきましょう!!