みかん食べると手や足が黄色くなるのはなぜ?【柑皮病】

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みかんがおいしい季節がやってきました。ついついみかんを食べすぎてしまいますね。

コタツに入ってみかんを食べながら映画を観たり、本を読む。最高すぎますね!!

しかし!!!

食べすぎるとなんじゃこりゃ!!ってくらいに手が黄色くなってしまうことがあるはずです。

酷い時や人によっては顔まで黄色くなることがあるそうで、このように黄色くなることを『柑皮病』と呼んでいます。

なぜ黄色くなってしまうのでしょうか?

解説していきましょう!

1.カロテン

カロテンは天然色素で炭素と水素からなるカロテノイドの総称です。

このカロテンはニンジンに多く含まれることから、名前がカロテンになったと言われています。

キャロット、カロット、カロテン?みたいな?

ニンジンなどの色だけではなく、枯れ葉がきれいに色付いているのもこのカロテンがあるおかげです。

もちろん全く同じ分子というわけではなく、カロテン色素というのは総称ですけどね。

そんなカロテンにはαカロテンとβカロテンの異性体が存在し、多くはβカロテンで、色がより鮮やかな野菜に多く含まれています。

異性体とは、同じ原子を持っているのに構造が違う分子のことを言います。

また、カロテンの特徴としては、酸素原子を持っていないため、水にはほとんど溶けません。しかし、水に溶けない代わりに脂には溶けるのです。

さらにカロテンは酵素によって分解されることで、動物にとって必須栄養素であるビタミンAとなります。

基本的に肉食動物ではこの酵素の働きが弱く、特に猫はこの酵素を持っていないため、カロテンをビタミンAに分解することはできません。

また、カロテンを動物は自らの体で作ることはできないので、合成することのできる植物から摂取しているのです。

つまり、カロテンを摂取することは、必須栄養素であるビタミンAを摂取できることにつながるということですね!

実はこのカロテンこそが手や足、顔などを黄色くする犯人なのですが、その前に突然出てきたビタミンAとはいったい何なのでしょうか?

2.ビタミンA

ビタミンAは必須栄養素です。

人間を含む動物は、このビタミンAを体で作ることができません。

なので、外から摂取しなければいけないのです。

そもそもなぜ必要なのかと言いますと、ビタミンAは眼球の視細胞でタンパク質と結合し、「ロドプシン」と呼ばれる物質になります。

このロドプシンは光による興奮の引き金として重要になってくるのです!

つまり、光が来たら目が反応してくれるのはこいつのおかげということです。

夜でも目が見えるのはこいつのおかげですし、ロドプシンが少なくなってしまうと、夜目が見えにくくなる夜盲症などの症状がでてきてしまいます。

ビタミンAが不足してしまうと、ロドプシンが作られず、夜に目が見えなくなってしまうのです!

ビタミンAはちゃんと摂らないといけないですね!

また、その他の生体内の働きとして、DNAの遺伝子情報の制御などにも役立っています。

ビタミンAってとても大切なのです。

では、いよいよ本題に!

そんな体に良いカロテンがなぜ体を黄色くしてしまうのでしょうか?

3.カロテンはなぜ体を黄色くしてしまうの?

だいたい今の話の中に答えはすべて詰まっています。

カロテンはどんな物質でしたか?

・植物が生合成する天然色素である

・水に溶けにくく、脂には溶けやすい

このようにカロテンは色素であり、脂に溶ける脂溶性の物質です。

つまり、体内へと吸収されたカロテンは、体中の脂肪に溶けて貯蔵されるというわけです。

あれ、おかしいな!?

どうして体中の脂肪に貯蔵されるのに特に手や足が黄色くなるの?

と思われると思います。

これは手や足には特に皮下脂肪が多く、目につきやすいからです。

基本的にこの黄色くなる『柑皮病』は、カロテンを摂取することをやめればすぐに元に戻ります。

黄色くなっても害は特には無いらしいので、問題は見た目だけですね。

確かに顔までまっきっきだと心配になりますよね。

ただ、目まで黄色くなっていた場合はそれは『柑皮病』ではなく別の病気であると考えられます。

黄疸と呼ばれ、肝臓の疾患やがんの可能性があるので、すぐにお医者さんへ行ってください。

また、この『柑皮病』はみかんだけではなく、野菜ジュースなどにもたくさんカロテンが含まれているので、野菜ジュースを沢山飲む人にも見られるのです。

当然かもしれませんが、黄色くなりやすい、なりにくいは人によって個人差があります。

脂肪にたまりやすいので、小さなお子様や女の人が男性に比べてなりやすいのです。

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4.さいごに

みかんをたくさん食べたり、野菜ジュースを沢山飲むと黄色くなるのは、カロテンという色素が原因だったわけですね!

そういえば、色素が体にたまると言えばフラミンゴがいますよね。

フラミンゴはエビなどのえさに含まれる色素を体に取り込んで、あんなに赤くきれいになっているんですよね。

だから動物園のフラミンゴはあんなにきれいな色をしているんです。

フラミンゴの世界では鮮やかな色をしている方がもてるので、あんなに真っ赤かっかなんですね。

動物によっても色々な好みがあるということです。

残念ながら人間は黄色い方がモテはしなさそうですが、、、、

冬になると、夜暗くなるのが早くなります。

たくさんみかんを食べてカロテンを摂り、夜でも目が良く見えるようにしとかなければいけませんね!

ただ、みかんの食べすぎは糖分の摂りすぎになるので、食べすぎには注意しましょう(笑)

【カロテノイドの記事】

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