今回もお家でできる簡単実験を紹介しようと思います。
前回の実験は⇩
使用するものは「お酢」と「たまご」だけなので、自由研究にもぴったりです。
どういう実験をするかと言いますと、お酢を使ってたまごの殻を溶かしていきます!
成功すれば、プニプニした感触と見たことない卵の姿に感動するはずです!
ぜひ皆様にもやっていただきたい。
解説は動画の下にあります。
動画⇩
1.解説
たまごの殻の主成分は「炭酸カルシウム」です。
殻の約95%がこの炭酸カルシウムでできており、鶏のたまごだとおよそ3 mmの厚さがあります。
炭酸カルシウムの組成式はCaCO₃であり、身近なところではチョークの粉に使われていたり、貝殻やサンゴの骨格、鍾乳洞や石灰岩は炭酸カルシウムからできているのです。
また、実験室でよくやる実験で言えば、石灰水(水酸化カルシウム水溶液)に息(CO₂)をブクブクすることで白くにごる(炭酸カルシウムの沈殿ができる)といったところでしょうか。
そして、この炭酸カルシウムは塩基性炭酸塩であり、酸と反応して溶解するのです。
これを利用してたまごの殻を溶かそうというわけなのですが、強い酸である塩酸を使えば、すぐに殻を溶かすことができます。
しかし、家庭に塩酸はありませんよね?
そこで今回はお酢(酢酸)を使って、この卵の殻を溶かしたということです。
反応式はこのようになります⇩
CaCO₃ + 2CH₃COOH → (CH₃COO)2Ca + H₂O + CO₂
この反応式を見て分かるように二酸化炭素が発生します。
お酢につけた瞬間に反応は始まりますので、すぐに二酸化炭素の泡をよく観察してみて下さい。
今回はこのように放置しました。
約2、3日で殻は全て溶けるはずです。
もし、少し取りだしてまだ硬いのであれば、新しいお酢に変えてもう1晩置けば大丈夫です。
これを1週間部屋に置いておいたわけですが、部屋中がお酢臭くて寝るのがしんどかったです( ;∀;)
寝室でやるのはお勧めしませんw
2.結果
2、3日で溶けると思いますが、今回は私情により1週間置いてしまいました。
まぁ問題ありません。
このようになりました⇩
とても綺麗じゃないですか?
とってもプニプニしています。
あんまりプニプニしすぎると破裂してしまうので、ご注意ください。
また、取り出した瞬間は炭酸カルシウムの本当に薄い膜に覆われていますが、少し擦ってあげればすぐに落ちます。
よく水で洗い流しましょう。
それでもお酢臭さはとれませんが、、、
では、そもそも殻が溶けてもなぜ卵が割れないのか?
殻は炭酸カルシウムなので、酢酸によって溶かされてしまいますが、その下にはタンパク質でできている「卵殻膜」という膜があります。
これはタンパク質でできているのでお酢には溶けないのです。
なので、このようなプニプニたまごになるというわけですね。
また、卵がかなり大きくなっていることに気づいた方もいるかもしれません。
これは浸透圧の関係で、水分子が卵の中へと入っていったからなんです。
狭い口の容器でやると、取りだせなくなるのでコップなどでやるのをお勧めします。
簡単にできる実験なので、ぜひ皆様もやってみて下さい。
3.さいごに
くもMはなぜ6個ものプニプニ卵を作製したのか?
それはプニプニ卵の耐久テストをやりたかったのです。
そこでくもMはメジャーを壁に取り付けて、何cmで耐えれるかということを試したのですが、うまくいきませんでした。
すぐに割れちゃうという悲劇。
もう床が卵でべちゃべちゃですよ!
動画も2本とる予定だったのに、残念ながら1本になってしまいました。
まぁ1週間も放置したので、水が入ってパンパンに膨らんでしまっていたので、耐久力はそりゃありませんよね。
塩酸などですぐに溶かさないとできないのかもしれません。
いつか耐久テストもちゃんとやりたいと思います。
次の実験はBTB溶液を買ったので、それを使おうかな。
これからも簡単な実験動画を配信していこうと思いますので、ぜひ、チャンネル登録よろしくお願いします!!