紅葉する木と、しない木の違いとは?簡単に解説!

2018年11月9日生き物の科学

いよいよ紅葉の季節がやってまいりました。

山々や、木々がきれいに色づいています。

自然が作り出す絶妙な色合いに、誰もが魅了されますよね。

やはり、日本人にとって紅葉は特別なものなのかもしれません。

そんな紅葉ですが、すべての木の葉っぱが黄色や赤に色づくわけではありませんよね。

ずっと緑の葉っぱの木もたくさんあります。

そもそも何であんなに美しくきれいに色づくのでしょうか?

そして、色づく木と色づかない木の差はなんなのでしょうか?

1.落葉樹と常緑樹

紅葉するような木は落葉樹と呼ばれています。

なぜ、落葉樹は葉っぱを落としてしまうのでしょうか?

実はそこにはきちんとした理由があるのです。

植物はメリットとデメリットをきちんと考えて葉を落としているのです!

植物の光合成には向かない時期がありますよね。

それは、もちろん日差しが弱く、日照時間も短くなる秋から冬にの期間です。

この時期に入ると、植物は光合成のための光を十分に確保できなくなってしまいます。

そもそも葉っぱ自体も呼吸などでエネルギーを使っているのですが、日差しが十分に確保でいなくなると、光合成で得られるエネルギーよりも葉っぱを付けている方が、エネルギーを使うことになってしまうのです。

つまり、葉っぱを着けていることは無駄になります。

そこで、葉っぱを一度落とし、光合成に向かない時期を乗り越えているのです。

お荷物なものは捨ててしまえ!

というようなイメージですね。

本当にうまく考えられていますよね!

しかし、庭を掃除する人にとってはかなり迷惑な話ですけど。。。。(笑)

では、反対に1年中、緑色の葉っぱを付けている植物はどうなのでしょうか?

葉っぱがずっと緑の木を常緑樹と呼びます。

この常緑樹の葉っぱの寿命は1年以上あり、落葉樹のように短い期間では落ちていきません。

常緑樹の葉っぱはずっと付いているように思いますが、実はそうではないのです。

人知れず新しい葉っぱと入れ替わることで、常に緑色の葉っぱを付けているわけです。

では、常緑樹は落葉樹と違い、光合成に不利な秋や冬にも葉っぱをわざわざ付けているのは何故なんでしょうか?

それは、それぞれの葉っぱを見れば一目瞭然です!

落葉樹と常緑樹のそれぞれの葉っぱには、それぞれの特徴があります。

落葉樹は葉っぱの寿命が1年に満たないため、常緑樹に比べると薄いのが特徴です。

一方で、常緑樹の葉っぱはしっかりとした厚い構造になっています。

葉っぱを新しく作るのにもエネルギーが必要です。

つまり、しっかりとした葉っぱを付けていれば、その分、エネルギーは得られる上に葉を何回も作らなくても済みます。

常緑樹はこの考えで葉っぱを一年中付けたままにしているわけですね。

逆に落葉樹のように薄い葉っぱであれば作るのにもエネルギーがかからないので、落としてしまっても平気なわけですね!

日本には4季が存在するので、両方の木が存在しています。

しかし、冬の方が長かったり、夏の方が長いなど気候の変化によっても、常緑樹と落葉樹の分布は大きく影響されるのです。

植物もすごく考えて冬をのりこえているというわけですね!

では、どのようにして落葉樹は葉を落としているのでしょうか?

2.葉が落ちるしくみ

落葉樹は葉っぱを落とすために、光合成を盛んに行っている時期から準備を始めています。

いきなり秋が来たから葉っぱを落とせるわけではないんですね。

茎と葉の付け根の部分に『離層』という細胞の層を形成していきます。

寒くなりストレスがかかりだすと、ホルモンの影響で準備していた離層が伸び始めます。

この茎と葉の離層細胞がお互いにくっ付いたとき、葉っぱが落ちていくのです。

このようにして葉っぱはその生涯を終えます。

ありがとう葉っぱ!

では、あの黄色や赤の美しい色はどのようについているのでしょうか?

3.葉が色づくしくみ

葉っぱは、黄色や赤色にきれいに色を付けます。

では、いったいどのようにしてあの鮮やかな色がつくのでしょうか?

そもそも何故葉っぱは緑色なのかを知ることで、その答えが見えてきます。

葉っぱは光合成を行う葉緑体を持っています。

さらにこの葉緑体の中には、『クロロフィル』という色素が沢山含まれているのです。

光合成には光が必要ですよね。

そのため、このような光を吸収してくれる色素は欠かせません!

このクロロフィルは葉緑素と呼ばれ、植物が緑に見える要因となっています。

クロロフィルはそれ自体が光っているのではなく、緑以外の光を吸収して、緑の光を反射しているから緑色に見えます。

つまり、夏ではクロロフィルを持つ葉緑体がしっかりとその役割を担っているので、綺麗な緑色をしているわけです。

では、季節が進み秋になったとしましょう。

秋になれば日照時間も短くなり、葉は落ちる準備を始めます。

これと同時に葉を落とす落葉樹たちは、光合成をしなくなります。

光合成をしなくなると葉緑体も必要なくなるため、葉緑体は分解され始めます。

そして、葉緑体が分解される時、クロロフィルも一緒に分解されることになります。

また、実は葉緑体は光合成の補助をする別の色素を持っています。

たくさん色素を持っていた方が効率よく光を吸収できますよね!

その色素とは『カロチノイド』と呼ばれ、黄色い色素です。

この時、緑色のクロロフィルが分解されて、黄色のカロチノイドが残ります。

つまり、緑色だった葉っぱが、突然黄色く変色したように見えるというわけです。

葉っぱは元から黄色い色素を持っていたんですね!!

葉っぱが黄色く色づくことはわかりました。

しかし、紅葉は黄色だけではありませんよね。

赤色もあるはずです!

では、なぜ赤くなるのでしょうか?

それは、葉っぱに残っていた糖と葉緑素によって、『アントシアニン』という赤色の色素が合成されるからです。

このアントシアニンは食品の着色料としても利用されており、ブルーベリーやぶどうの色もこのアントシアニンの色なんですね。

まぁアントシアニンと言っても色々な種類があるんですが、その話はまた違う機会にしようと思います。

とにかく、赤色のアントシアニンが合成されることで、葉っぱは赤色に色づいていたわけですね!

なんと実は何故葉っぱがわざわざアントシアニンを合成し、赤色に色づくのかはいくつか説はありますが、正確にはわかっていません。

いったいなぜ色づくのでしょうね。

いずれ明らかとなる日がくるのが楽しみです!

4.さいごに

日本は紅葉が最もきれいに見れる国と言われています。

奇跡的に落葉樹が生き残り、私たちの前に素晴らしい光景を作ってくれているのです。

いつまでもこの自然を大切にし、次の世代にもこの美しい姿を見せたいですよね。

すがすがすく晴れた秋晴れの日には、紅葉をみにいきましょう!

日本に生まれてよかったですね!