鉛筆の芯とダイヤモンドはどちらも炭素からできてるってホント?同素体とは?

2018年11月4日身の回りの科学

皆さんは鉛筆を使ったことがありますか?

小学生では必須でしたので、もちろんありますよね。

それでは、ダイヤモンドを持っていますか?

持っている方も多くおられると思いますが、実はダイヤモンドと鉛筆の芯は、同じ『炭素』からできています。

1722年にアントワーヌ・ラヴォアジエが、ダイヤモンドの燃焼からは水は発生せず、二酸化炭素しか発生しないことを突き止めました。

つまり、ダイヤモンドが炭素からできていると証明したのです。

ダイヤモンドを燃やすとか頭おかしいんじゃないか!と思いますけどね。

何故、美しい輝きを放つ強固なダイヤモンドと、黒くてもろい鉛筆の芯が同じ炭素からできているのでしょうか?

あまりにも違うので、とても不思議です。

炭素は『同素体』と言って、結晶構造や結合の違いによって、様々な形や性質を持ちます。

つまり、ダイヤモンドと炭素は同素体であり、結合の仕方が異なるのです。

今回は不思議な炭素について!

説明していきたいと思います。

1.炭素はなぜいろいろな物質になれるのか?

炭素はいろいろな元素と結びつくことで、二酸化炭素のように気体になったり、石油のような液体のエネルギーになったりします。

私たちの身近な物で考える限りでも、沢山の形をとっていることが分かります。

また、体の中にもたくさんの炭素が存在しているのです。

これには炭素が他の元素と結びつきやすいという特徴が、大きく関係しています。

元素は原子核の周りをまわる電子の数で決まっています。

そして、炭素の原子核の周りには6個の電子が回っているわけです。

電子は無秩序に勝手気ままに原子核の周りを回っているのではく、電子殻といってそれぞれの軌道に電子が回れる数が決まっています。

中心に原子核があり、順番に2個、8個、18個、32個、50個、72個、というように回れる軌道が順番にあります。

それぞれはK・L・M・N・O・P殻と呼ばれています。

では、炭素は6個の電子を持っていると言いました。

つまり、K殻2個が埋まり、L殻が半分の4個埋まっているということになります。

このような状態となります。⇩

実は、炭素の結合性の高さは、ここが鍵となってくるのです!

他の元素と結合するということは、お互いに電子を出し合うということです。

電子を出されても受け取る余裕がなければ受け取れないし、出す余裕がないと結合はできないということになりますよね。

上の図でもわかるように炭素は、電子を4個出す余裕がある上に、軌道上に4個電子を受け取る余裕があるのです!

つまり、炭素は他の元素をつかむ4つの手を持っているということになります!

炭素はこの4つの手で様々な元素を掴むことで、多種多様な姿へと変わることができるのです。

では、同じ炭素なのに鉛筆の芯とダイヤモンドの違いはなんなのでしょうか?

2.同素体

炭素は4つの手を持つということがお分かりいただけたかと思います。

他の元素と手を取り合うことはもちろんですが、炭素同士でも色んな形で、手を取り合うことができるのです。

つまり、炭素同士でつながることで、いろいろな形をとることができるというわけですね。

この炭素同士の手のつなぎ方、つまり結合の違いが、ダイヤモンドと鉛筆の芯のような性質の違いを生み出しています!

では、2つはどのように違うのでしょうか?

正四面体にたくさん炭素がつながっていくと、ダイヤモンドになります。

一方で、正六角形の平面構造を取り、段々と重なったものが鉛筆の芯です。

鉛筆の芯がダイヤモンドと比べもろい理由としては、鉛筆の芯は平面が沢山重なったものに対して、ダイヤモンドは立体的でしっかりした結合であることが原因です。

このように炭素は、炭素同士でいろいろな結合をすることができるため、様々な性質を示すことができるのです。

カーボンナノチューブといって、もの凄く強い強度と弾力性を持った素材も生み出されていています。

炭素は常に研究の対象となっており、まだまだ可能性が秘めていると言えます。

今後とも目が離せない炭素であります。

3.ダイヤモンドはつくれないの?

ダイヤモンドが鉛筆の芯と同じ炭素からできているなら、ダイヤモンドって作れるんじゃないか?

そう考えるのが普通ではないでしょうか。

やはり、昔の人たちももちろんそう考え、人工的にダイヤモンドを作ろうとしました。

何度も失敗を繰り返した結果、現在ではダイヤモンドの合成方法が確立されております。

もの凄い高温高圧化で作られるということです。

そして作られた人工ダイヤモンドは様々な方面で使われています。

ダイヤモンドは硬度が高いため、人工的に作ったダイヤモンドはカッターや、ドリルなどにも利用されています。

このドライバーにもダイヤモンドが使われています。

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さすがに天然のダイヤモンドをこのような物に使用するには、高すぎて使いにくいですよね、、

もちろん人が人工的に作ったダイヤモンドよりも、天然のダイアモンドは高価なものであることに間違いありません。

しかし、見分けるのはプロでなければ厳しいようです。

物の価値って難しいですね!

4.さいごに

炭素は様々な形をとることができす。

それは身の回りに溢れていて、欠かせない存在であるということがお分かりいただけたかと思います。

今後とも、新たな炭素を使った技術が生み出されることが楽しみです。