コラーゲン入りの食品をよく見かけるけど、コラーゲンとは?効果は本当にあるの?

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街へ出かけてご飯を食べる時、テレビ番組のCM、ネットショッピング、もういろんなところで『コラーゲン』という言葉を見かけます。

先日、食べたラーメンのスープにも、コラーゲンがたっぷり入っていますと書かれていました。

そもそもコラーゲンとはいったい何者なのかご存知でしょうか?

また、食べて効果はあるのでしょうか?

結論から言うと、実はコラーゲンを経口摂取してもあまり意味は無いと考えられます。

その理由はしっかりとコラーゲンについて学ぶことで納得がいくと思います。では、解説していきましょう。

1.コラーゲン

コラーゲンとはなにか?

一言で言ってしまえばいろいろな組織に弾力性や強度を与えてくれるタンパク質のことです。

タンパク質とはアミノ酸が集まった物であり、コラーゲンは人の持つタンパク質において、その30%の割合を占めています

そして、脊椎動物には、なんと約30種類ものコラーゲンがあります。

さらにこのコラーゲンは、それぞれⅠ型、Ⅱ型のようにローマ数字で名前が付けられており、それぞれが身体の組織で様々な働きをしてくれているのです。

また、コラーゲンは、三本のタンパク質による三重らせん構造を取っており、これらが集まって繊維状となっています。

このように繊維状になったものをコラーゲン繊維と呼んでいるのです。

さらに、このコラーゲン繊維は集まりコラーゲン線維となります。

コラーゲンと言えば、線維というイメージがありますが、実は線維にならず細かい網目状や膜のようなコラーゲンもあるのです。

この線維にならないコラーゲンは、非線維コラーゲンと呼ばれています。

つまり、色々と長々説明しましたがコラーゲンと言ってもたくさんの種類があるというわけですね!

では、具体的にどのようにコラーゲンは働いているのでしょうか。

2.コラーゲンの働き(肌)

コラーゲンで一番にみなさんが思い浮かべるのは、お肌であると思います。

その通りで、コラーゲンはお肌のハリや弾力を保つのに必要となります。

そんなコラーゲンはどこでできるのかと言いますと、線維芽細胞という細胞から合成されています。

また、この繊維芽細胞がコラーゲン繊維と接着しコラーゲン繊維を引っ張ることで、肌にハリを与えているのです。

だから、肌といえばコラーゲンなんですね!

しかし、ここに紫外線やストレスなどの要因が加わってしまうとコラーゲン繊維に糖がくっついてしまいます。

これはコラーゲンの糖化と呼ばれ、コラーゲン繊維と線維芽細胞が接着できなくなり、お肌のハリや弾力を無くさせてしまうのです。

紫外線やストレスはお肌の天敵であるといわれていますが、その理由は糖がコラーゲンにくっ付いて引っ張るのを邪魔してしまうからだったんですね!

引っ張れないと、ハリも弾力も無くなくなってしまいます。

そのため、紫外線やストレスには十分気をつけましょう!曇りの日にも紫外線は降り注いでいますからに、注意ですよ!

また、歳を取るとコラーゲンの量は減っていき、作り出す力も下がってしまいます。歳を取ると、お肌のハリや弾力性が減るのはそのせいなんですね。

コラーゲンと言えば肌!というイメージですが、実はコラーゲンはお肌の張りを保っているだけでは無くさらに他にも大事な役割をしています!

3.コラーゲンの働き(骨)

なんとコラーゲンは骨でも重要な役割をしているのです。

骨や軟骨の中には、コラーゲン繊維がびっしりと詰め込まれ、そのおかげで骨折しにくくなっているのです。

つまり、コラーゲンが骨や軟骨の弾力性を上げ、衝撃から守ってくれているわけですね。

もちろん関節の軟骨にもたくさんのコラーゲンが含まれています。

つまり、皆さんの大好きな鶏の軟骨にもたくさんコラーゲンが含まれているというわけです。

このように弾力を与えることで、いろいろな組織を強くしてくれているのがコラーゲン。

コラーゲンってとても大事ですよね!

4.ヒドロキシプロリン

実はこのコラーゲンは特有の形態のアミノ酸をもっています。

それが、『ヒドロキシプロリン』です。

ヒドロキシプロリンがあるから、コラーゲンがしっかりとした繊維構造をとれるのですが、このヒドロキシプロリンが無ければ、コラーゲンの繊維構造は崩壊してしまいます。

いろんなところを強くしてくれているコラーゲンが、崩壊したら大変ですよね。

てか、ヒドロキシプロリンってなんだよ!

ってなってると思います。

それでは詳しく説明していきます。

タンパク質はたくさんアミノ酸が集まったものです。

先ほども申し上げたようにコラーゲンもタンパク質ですよね。

このタンパク質を作るアミノ酸は、たった20種類です。

20種類のアミノ酸がたくさんつながって、いろんなパターンで組み合わさり、立体構造をとることで、いろいろなタンパク質ができています。

このようにタンパク質を形成する20種類の中に、プロリンというアミノ酸があります。

このアミノ酸が水とくっつくことでできるのが、ヒドロキシ(OH)プロリンってわけです。

コラーゲンにはこのヒドロキシプロリンが存在し、とっても大事だということです!

また、このヒドロキシプロリンを作る酵素が存在し、その酵素にはビタミンCが必須になります。

つまり、ビタミンCがないとヒドロキシプロリンはできず、コラーゲンが大変なことになるのです。

ビタミンCもとっても大切ですね!

ながながと来ましたが、みなさんが気になっていることがあるでしょう!

そうコラーゲンを食べたり摂取することに意味があるのか?

では、説明していきましょう。

5.コラーゲンを食べたり摂取するとどうなるの?

美容、健康などと表示された、コラーゲンの商品は世の中には溢れんばかりあります。

では、これらの商品は科学的にみてどうなのでしょうか?

結論から言いますと、あくまで経口摂取したところで大きな効果は期待できないと考えられます。

コラーゲンはタンパク質です。

このようなタンパク質は大きいので、そのまま吸収することはできません。

なので、分解されて体内へと吸収されていきます。

つまりコラーゲンを食べたところで、分解されてしまうので、直接的には何の働きもしてくれません。

私自身も、コラーゲンなんて食べてもまったく意味ないと思っていました。

一方で異なる研究もされています。

その一つにヒドロキシプロリンが重要であることを証明したものがありました。

先ほどヒドロキシプロリンがコラーゲン繊維には重要であると言いましたが、コラーゲンを食べるとコラーゲンはもちろんアミノ酸に分解され吸収されます。

その結果、血中のヒドロキシプロリン濃度が上昇したそうです!

このヒドロキシプロリンが線維芽細胞に働きかけ、新たなコラーゲンを合成することに関与している可能性があるそうですがはっきりとしたことはわかっていないことは事実です。

コラーゲンを食べることが、肌や関節に良いということはあながち間違いじゃないのかもしれません。

しかし、経口摂取での小量のコラーゲンが大きな影響を与えるとは考えにくいということもまた事実です。

6.さいごに

何事も決めつけて否定してしまうことは簡単ですが、そこに目を向けて、もう一度考え直すことも大事なのかもしれません。

当たり前を当たり前と思わず、少しでも疑問があれば追及する。

そうして科学は発展してきたのですから。

これから研究が進み、コラーゲンを摂取することでどのような働きがあるのかもっと詳しくわかってくるといいですね。

これからの更なるコラーゲンの研究にも期待です!

ただ、お金を巻き上げるような悪徳な商売には騙されないようにしましょう!

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