真空とはどういう状態?身近な疑問を解決!

2018年9月10日身の回りの科学

ブログサークルで共に、ブログ運営を頑張るお仲間 satiou yukoさんに疑問を頂きました。

本当にありがとうございます!

sairou yuko さんは小学生の息子さんと娘さんに、毎晩、絵本をご主人と変わりばんこで絵本を読み聞かせておられます。

そして、読み聞かせた中から、魅力的な絵本を紹介している

『素敵な読み聞かせ絵本をさがして♪』

https://yomikikase-ehon.blogspot.jp/

というブログを運営されています。

本のあらすじだけでなく、どういった気持ちで絵本を読み聞かせたのか、などの感想もしっかりと書かれています。

saitou yukoさんのブログを読ませていただきますと、私も子供ができたら読み聞かせてあげたいなと思う本ばかりです。

昔、私が子供の頃は、祖母が絵本を読み聞かせてくれました。

桃太郎や浦島太郎、ぐりとぐら、はらぺこあおむし、お猿のジョージなどなど。

大人になった今でも印象に残っているもが多いです。

皆様も子供のころに読み聞かせてもらった本は、印象に残っているのではないでしょうか?

このことからも子供にとって親が読み聞かせる絵本が、いかに重要かがわかりますよね。

また、絵本の売り上げは少子化や、出版業界の不振の中でも、唯一上がってきている業界だそうです。

驚くべき事実ですよね。

さらに、売り上げランキングには昔からの絵本が入っており、昔から人気のある絵本は今でも人気なんです。

これは、親世代が子供時代に読み聞かせてもらった絵本を、自分の子供たちにも読み聞かせたいなと思うからだと思います。

絵本の輝きはいつまでたっても色あせることはなさそうですね。

そんな素敵な絵本を紹介されているsaitou yukoさんから頂いた疑問はこちら!

「真空実験で使う筒、 真空のはずなのに空間があるのはなぜ?
 あそこにある気体は何??」

というものでした。

この疑問に対し私は、

『真空実験で使う筒に空間があるのは、物質が存在しなくても空間は存在しているから。そして、真空状態の筒の中には気体は全く無いわけではなく、大気中の分子が少量存在した状態であるということです。』

と回答させていただきました。

これだけでは分かりにくいかもしれませんので、細かく解説していくことにします!

1.真空

真空と聞くと、皆様は何をイメージしますか?

きっと、宇宙や実験装置の真空管をイメージするのではないでしょうか?

では、真空という言葉を辞書で調べてみます。

すると、辞書には『物質の無い空間』と書かれています。
※広辞苑 第6版

さらに続けて、
『実際には大気より低いものを真空という』
と書かれているのです。

物質が無いのと、あるのでは大きく違いますよね。

それなのに真空には真逆である両方の意味が含まれているみたいです。

いったい何故なんでしょうか?

それは、物質の無い空間は理想的な状態であるからなのです。

そもそも宇宙も物質が全く無い真空ではありません。

宇宙空間にも5%の気体分子が含まれているのです。

これでは完全に物質が無い状態とは言えませんよね。

また、人工的に作り出せる真空状態は、10⁻¹¹ Paが限界なのです。

イメージが湧きにくいので言い換えます。

この状態では、1cm³あたり数千の気体分子が存在していることになります。

やはり完全に物質が無い状態ではありません。

現在の技術では人工的に完全なる真空を、作り出すことができないのです。

つまり、あくまで真空状態とは、一般的に後者の意味を使用することが多いというわけですね。

2.JIS(日本工業規格)が定めた真空

先ほど、人工的に完全なる真空は作れないと言いました。

しかし、世の中には、真空パックや、真空管、質問にあった真空の筒も存在しています。

この真空とはどういう真空なのでしょうか?

これは、大気圧よりも低い状態を人工的に作り出しているから、真空と呼ばれているわけですよね。

また、JIS(日本工業規格)が真空に対して、基準を定めているのです。

これによって、どれくらいの真空度合いなのかが分かります。

大気圧は温度が0℃の時、100 kPaとされています。

そのうえで、人工的な真空は以下のように分けられています。

低真空:~100 Pa

中真空:100~0.1 Pa

高真空:0.1~10⁻⁵ Pa

超高真空:10⁻⁵ Pa以下

このように、その真空度合いによって、分けられているわけですね!

普段、身の回りに溢れている真空には完全に分子が存在わけではなく、空気中の分子が少なくなった状態のことを言っているのです。

3.空間は物質とは別に存在している

もし、物質が完全に無くなった状態になったとします。

つまり、真の真空ということです。

そうなっても空間が消えることはありません。

なぜなら、物質と空間は別々に存在しているからです。

もし、物質がなくなると、空間がなくなってしまうのであれば、物質が少なくなれば空間が減るとも考えられます。

宇宙空間にはほとんど分子が存在しません。

しかし、そこには確かに空間は存在していますよね。

つまり、空間は物質とは関係無しに存在していると言えます。

また、空間は物質とではなく時間と共に存在し、関連しているので時空間とも呼ばれています。

これはアインシュタインが唱えた説です。

さらに、時空間で物理現象が起こることで、歪みが発生します。

この歪みが重力であるとアインシュタインは言ったのです。

重いものほど重力が強いのは、この時空間をより歪ませるからです。

一体なにを言っているんだ!?

では、簡単な例に置き換えることにします。

布をピンと広げてそこに物を置いてみて下さい。

すると、どうなりますか?

物を置いた部分はその重さによって沈む、つまり、布が歪むということですよね!

つまり、時空間が布と同じで、物が乗っかると歪むわけです。

この歪みこそが重力!

ものが重いほど歪むのも納得ではないでしょうか?

さらに、この歪みによって発生するのが、『重力波』です。

この重力波が全く観測されないので、アインシュタインの説の真偽が分からなかったのです。

ただ言うだけなら簡単ですよね。

いや、そもそもこの発想に至らないのですが。

しかし、ついに重力波が観測されたのです!!

そして、去年、この重力波の観測に成功したアメリカの3人の研究者が、ノーベル賞を受賞しましたよね!

なんと、ブラックホールが合体する時に発生する重力波を捉えたのです。

ブラックホールはもの凄く重いですから、それが動くとすさまじい時空間の歪み、つまり、重力がでてくるわけですね。

日本人もこの研究に大きくかかわっているということで、大きな話題になりました。

今後、重力波が観測されたことによって、宇宙の謎がさらに解き明かされていくことになりそうです。

アインシュタインがはるか昔にこのことを考えていたなんて、すごすぎますよね、、、、

4.さいごに

以上のことを踏まえ、もう一度疑問と回答を振り返ります。

疑問

「真空実験で使う筒、 真空のはずなのに空間があるのはなぜ?
 あそこにある気体は何??」

解答

『真空実験で使う筒に空間があるのは、物質が存在しなくても空間は存在しているから。そして、真空状態の筒の中には気体は全く無いわけではなく、大気中の分子が少量存在した状態であるということです。』

ということになります。

当ブログでは皆様の疑問を常に受け付けております。

これからもよろしくお願いいたします。

改めまして、今回疑問を頂きました、saitou yuko様にお礼を申し上げたいと思います。

本当にありがとうございました。