『難消化性デキストリン』特保のお茶にも含まれる話題の食物繊維その正体とは?

2018年9月10日食品の科学

最近CMでも耳にのこるフレーズで人気の、特定保健用食品にも指定されているお茶があります。

あのフレーズは耳から離れないので、ずるいですよねw

皆様もついつい口ずさんでしまいたくなると思います!

そう!それこそが「からだすこやか茶W」です。

このお茶には、『脂肪の吸収を抑え、糖の吸収を穏やかにする』確かにこう書かれているのです。

本当にそんな都合の良いお茶があるのでしょうか?

みなさん疑問に思うと思われるはずです?

ラベルにはきっちりそう書かれていて、国が認めている特保なので信ぴょう性は高いのかもしれません。

では、このお茶はどうやってこの魔法みたいな効果を編み出しているのでしょうか?

また、本当に効果はあるのでしょうか?

このお茶に含まれているものに何か隠されているかもしれません。

そこで、原材料の表示を見てみましょう!

一番初めに何やら怪しげなものが!

『食物繊維(難消化性デキストリン)』と書かれています。

食物繊維は知っている。

でも難消化性デキストリンってなんやねん!

どうやらこいつが魔法のような効果の鍵になってきそうです。

特保のゼロペプシにもきちんと難溶性デキストリンが含まれています。

難しい言い方をしているだけで、これらの飲料は食物繊維が含まれているお茶とジュースです。

つまり、でかでかと書かれている効果も、食物繊維によるものであると言えます。

そもそも食物繊維というのは身近な存在ですが、どのように私たちの体に働いているのでしょうか?

今回はまず、食物繊維について説明していきたいと思います。

1.食物繊維

食物繊維を摂ろう!とよく言われる今日ですが、そもそも食物繊維が何かをご存知でしょうか?

おそらく野菜に多く含まれていて、とにかく体に良い何かというような認識の方が多いのではないでしょうか?

その認識は間違っているわけではありません。

では、いったい何ものなのでしょうか?

食物繊維とは、食物に含まれている難消化性の繊維の総称を言います。

難消化性、つまりは人の消化酵素によって分解できないということです。

消化できないということは、栄養素としては、ほとんど吸収できないということになります。

また、食物繊維をもっと簡単に言いましょう。

糖が連なって繊維状になったもので、人が吸収しようにも分解できない炭水化物の一種です。

糖が連なって繊維状になってるから食物繊維です。

消化できなくて、栄養にもならない。

そんなものがいったいどうして体に良いのでしょうか?

焦らず順を追って説明することにします。

食物繊維には大きくわけて2種類あります。

・水に溶けにくい不溶性食物繊維

・水に溶けやすい水溶性食物繊維

それぞれについて詳しくみていきます。

2.不溶性食物繊維・水溶性食物繊維

水に溶けにくい不溶性食物繊維は野菜などに多く含まれています。

体に入っていくと当然、分解されずに胃や腸までいきます。

そして、胃や腸まで行くと水分を吸収し、膨らんでいくのです。

このように膨らむことで、胃や腸を刺激し、『ぜんどう運動』を活発にすることができます。

ぜんどう運動とは、胃や腸が伸縮することで、物を送り出す動きのことを言います。

胃や腸を刺激し、活発にすることで、便通が良くなるのです。

つまり、食物繊維は胃や腸の送り出す力を強めてくれているわけですね!

一方で、水に溶けやすい水溶性食物繊維は、ワカメ、昆布、果物に多くふくまれます。

水溶性の食物繊維は名前の通り水に溶け、粘性が高いという特徴があります。

その粘性の高さから、取り込んだ食べ物を胃や腸で、ゆっくりと移動させることができるのです。

どろどろしてる方がサラサラなものよりもゆっくり進みますよね。

ゆっくり移動すれば、ゆっくり吸収されることにつながります。

つまり、食べ物を食べた後に必然的に上がる血糖値を、ゆっくり吸収することで、少しでも抑えることができるのです。

血糖値が上昇すると、インスリンの働きで筋肉や肝臓に糖分が蓄えられます。

糖分が過剰だと脂肪にも蓄えられて太る原因になってしまうというわけです。

しかし、少しでも血糖値を抑えることができれば、脂肪に蓄える糖も減らせるということとになりますよね。

また、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維には両方に共通しているのことがあります。

それは、食物繊維は腸内細菌の餌となり、腸内細菌を活性化させ腸内を整えてくれるということです。

そして、食物繊維の一部は腸内細菌が分解し、人でも吸収できるようになります。

このような効果は、不溶性食物繊維よりも水溶性食物繊維の方が高く、食物繊維は腸内細菌とも深い関わりがあるということですね。

腸内細菌については⇩を参考にしてください。

腸内細菌とは?お腹の中でどんな働きをしているかを解説!腸内フローラ??

さらには腸で脂肪を吸収しやすくする役割を担う胆汁酸と結合し、邪魔することで、脂肪の吸収吸収を抑えてくれると言われています。

なんとゆう素晴らしい繊維なのでしょうか!

そりゃあ国も摂るように推奨しますよね。

また、食物繊維をしっかりと摂り、通便が良くなるということは、便の腐敗を防げるということです。

便が腸内にたまった状態が続けば、腐敗し、発がん性物質や人体に有害な物質が合成されてしまいます。

そんなことになったら恐ろしいですよね。

このように食物繊維はとても体に良い働きをしてくれているんですね!

では、今回の題材となっている『難消化性デキストリン』とは何者なのでしょうか?

3.難消化性デキストリン

デキストリンはでんぷんなどを分解して得られる低分子量の炭水化物の総称です。

このデキストリンは生物がもつ酵素アミラーゼによって分解されて、糖として吸収されるのですが、一部分構造的に分解できない部分があるのです。

その分解できない部分を精製したものが、難消化性デキストリンとなります。

つまり糖のうち人の消化酵素で分解できない厄介なものを、集めてきたものというわけですね。

また、ヒドロキシ基(-OH)を持っているので水に溶けやすいのです。

このお茶をみても、繊維が浮いているわけではありませんよね。

ここまでをまとめると、難消化性デキストリンは人が消化できず、水に溶けやすい糖の繊維なので、つまりは水溶性食物繊維ということになります。

なので、原材料に食物繊維と書かれていたわけですね!

この難溶性デキストリンは消化されず栄養にもならないので、始めは何の役にも立たない言われていたそうです。

しかし、食物繊維の研究が盛んにされ始め、その効果が明らかになってきました。

その結果、1992年に特定保健用食品として登録されたのです。

難消化性デキストリンの効果は、だいたい水溶性食物繊維と同じというわけです。

つまり、脂肪の吸収を抑え、糖の吸収を穏やかにすることができると言うことはできますよね。

食生活が偏り、食物繊維が不足しがちな現代人の補助として作られてきたわけです。

4.推奨される食物繊維の量

一般的には一日に推奨されている食物繊維の量は、男性が19 g で女性は17 gと言われています。

この量を野菜で摂ろうと思えば、キャベツなら2玉、レタスなら4玉、トマトなら17個も食べなくてはいけません。

しかし、これは企業の罠でして、よく見かける野菜〇個分の食物繊維と書いてあるものは、そもそも食物繊維が少ない野菜を書いてるので、当然のように摂らなくてはいけない量は多くなってくるわけです。

もっと食物繊維が多く含まれた豆類や玄米などもあります。

ちなみに体すこやか茶w(350 g)に含まれている食物繊維は5 gです。

表示には『お食事ごとに1本を、1日当たり3本を目安にお飲みください』と書かれています。

摂取目安を守れば、これだけでほとんど推奨値に達しているではないですか!

つまり、普段から食事で自然に摂っている方には必要ないということですね。

食物繊維は摂りすぎてしまうと逆に便が詰まってしまう可能性があるので気を付けて下さい。

良薬も多く取れば毒となってしまうわけですね。

しかし、普段食物繊維を食べ物から摂れていない方は飲んだ方が良いのでしょう。

本来は食事バランスに気を付け、できる限り食物から自然にとる方が私は良いと思います。

5.さいごに

人の消化酵素では消化されず、まったく栄養素にならない食物繊維。

なんの役にも立たなかったと思われていたやつが実は体にすごくよかった!

なんだかロマンの溢れる話ですね。

食物繊維は様々な食材にも含まれており、私たちを助けてくれています。

暴飲暴食をしてもサプリやお茶で食物繊維を摂っているから大丈夫!

ではなく、食物繊維の効果は高いわけではないし、吸収をおさえてくれるだけなので痩せるわけではありません。

普段から食事のバランスに気を付け、適度に運動することが一番良い健康法と言えます。

サプリやお茶に依存しすぎず、健康的な毎日を目指しましょう!

ちなみに難消化性デキストリンは粉末でも手に入るそうです。⇩