LEDってなあに?光る仕組みを簡単に解説!

2020年4月16日身の回りの科学

蛍光灯や白熱球に変わり、最近ではLED照明が使われることが多くなってきました。LEDは町の看板や交通の掲示板、スマートフォンなど、様々なところで使用されています。

このように身近な存在になってきたLEDですが、そもそもどういうものかご存知でしょうか?

LEDとは『Light emitting diode』の略であり、日本語では『発光ダイオード』と呼ばれています。

では、なぜLEDは光るのでしょうか?蛍光灯や白熱球とはなにが違うのでしょうか?

蛍光灯が光る原理や白熱球が光る原理は⇩で解説していますのぜ、知らないという方はぜひこちらからお読みください。

蛍光灯と白熱球の違い?光る仕組みを簡単に解説!

LEDは小さな半導体であるLEDチップが発光することで、光を放っています。

また、白熱球や蛍光灯よりも長持ちする上に消費電力も少ないため、利用される機会が増えてきたのです。

今回はそんなLEDの解説をしていきたいと思います。

1.半導体

先ほど、LEDは小さな『半導体』が光っていると言いました。では、そもそも半導体とはいったい何なのでしょうか?

半導体を知るにはまず、電気というものがどういうものであるかを知る必要があります。ということでまずは電気のお話を簡単に。

電気とは電子の流れです。また、電気を通しやすいということは、電子が移動しやすいということです。そして、このように電子が移動しやすいものを『導体』と呼んでいます。

つまり、電気を通しやすいものが導体というわけです。例えば、銅など電気を通しやすいので、導体と言います。

金属が電気を流しやすいというのは金属の結合によって、自由電子を持っているからなのですが、今回はその話は止めておきます。

一方、電気を通しにくいものはどうでしょうか?電気を通しにくいものは『絶縁体』と呼ばれています。ゴムなんかがそうですよね。

電気が通りにくいということはつまり、電子が移動しにくいということであり、電気を通しにくいものが絶縁体というわけです。

では、半導体はどうでしょうか?導体の前に半がついていますね。そのまんまの名前の意味で考えてみると、半分が導体であり、半分が絶縁体であると考えられるのではないでしょうか。

実はその通りで、半導体とは、導体と絶縁体の中間的な物質なのです。LEDではこの半導体が光っているというわけです。

2.LEDチップ

LEDは小さな半導体であるLEDチップが光を放っているわけです。では、どのように発光しているのでしょうか?

LEDの半導体は下図のように『P型半導体』と『N型半導体』からできています。

N?P?一体どんな違いがあるのでしょうか。P型半導体は電子が不足した状態ですので、プラスに偏った状態です。

このように電子が不足した状態は『正孔』と呼ばれ、P型半導体はプラスの状態となった半導体。

反対にN型半導体は電子を多く持つのでマイナスに偏っています。つまり、電子を多くもつ半導体がN型半導体というわけです。

それぞれP型半導体はプラス、N型半導体はマイナスを持つ半導体であるということです。そして、この2つはくっ付いているのですが、PとN半導体がくっつくことを『PN接合』と言います。

では、このLEDチップに電気を流してみましょう!

3.LEDはどうして光るの?

早速LEDチップに電気を流してみましょう!

すると、P型半導体のプラスはマイナスに向かっていきます。逆に、N型半導体のマイナスはプラスへと向かっていきます。

このようにお互いに向かっていくのであるから、衝突することになりますよね。実はこのプラスとマイナス2つの衝突で光が生まれるのです!

もす少し詳しく言いますと、電子が衝突して結合すると、エネルギーは小さくなります。

もともと電子は大きなエネルギーを持っているので、小さくなるということは差が生まれるということですよね。その差のエネルギーが光へと変換されるというわけです。

このようにプラスとマイナスが衝突して結合することは、『再結合』と呼ばれています。

ここまでをまとめると、LEDチップは電流が流れることで、プラスとマイナスが衝突し、再結合することで光っていたんですね!

4.LEDの色

世界で初めて発明されたLEDは赤色でした。また、その次に発明されたのが黄緑色です。

そして、日本の赤崎氏、天野氏、中村氏らが青色LEDを発明しました。この青色LEDの発明により2014年にノーベル賞を受賞されました。

青色のLEDが発明されたことで、飛躍的にLEDが活躍する場が増えることになります。それはいったいなぜなのでしょうか?

光の三原色は赤、緑、青ですよね。つまり、青色LEDが発明されたことで、この3つがそろったというわけです。

この3つを混ぜると白色光になります。つまり、青色LEDの出現で今まで実現できなかった白色光が、LEDでも再現できるようになったのです。

また、このLEDの色は半導体を構成する物質によって異なります。それぞれの物質が持つ電子のエネルギーによって光の色、つまり光の波長が変わるのです。

ぶつかった時のエネルギーの差が光りになるので、色が変わる理由も納得ですよね。

面白いことにLEDと白熱球、蛍光灯をそれぞれ回折格子を通してみると、それぞれの波長が異なっていることが分かります。ぜひ、見てみて下さい。

5.LEDの寿命

LEDは長く使用すると光の量が減ってしまいます。その主な原因はLEDチップを包んでいる樹脂の劣化が原因とされています。

LED自体の光の量にはほとんど差がありませんが、覆っている樹脂が劣化で、曇りがかかってしまうんですね。LEDには主に『エポキシ樹脂』が利用されています。

このLEDの光の量が半分になる時間はなんと1万時間とされており、白熱球の5倍もの寿命を誇っています。消費電力も少なく、寿命も長い。

エジソンもびっくりな、まさに光の革命ですね。

6.さいごに

青色LEDには照明以外にも利用が期待されているものがあります。

それは殺虫効果です。青色LEDが放つ特定の光の波長が虫にとって害となるようです。

ある青い光の波長を虫の蛹などに照射ところ、致死率が大幅に上昇したそうですこれについては、完全にメカニズムが解明されたわけではありません。

現在分かっていることは、一定の波長を持つ光が虫の持つ体表から光が浸透し、その結果、活性酸素が体内で発生します。発生した活性酵素が細胞を壊しているのでは無いかということです。

もし、この青色LEDの研究が進めば、農薬などを使わずに虫を撃退してくれるのではないか?と期待されています。さらなるLEDの研究が楽しみですよね!

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