潮の満ち引きはどうして起こるの?月の引力とその関係

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時間によって海の水位は変わります。さっきまではここまで水が来ていなかったのに、気付けば足がつかるくらい水が来ていたり、岩場に取り残された海の生き物たちを見つけたりすると、潮の満ち引きを感じることができるはずです。

このような潮の満ち引きのことを「潮汐」と言います。なぜ潮汐は起きるのでしょうか?

1.遠心力

水の入ったバケツを持ち、思いっきり回してみて下さい。回転速度が遅ければ、バケツに入っていた水によって、あなたはびしょびしょになりますが、ある程度まわすスピードが早ければ、ぬれずに済むはずです。

なぜバケツが逆さまの状態でも水が落ちてこなかったのか?それは、回ることで遠心力という力が生まれるから。水はバケツの底の方向へと力がかかっているため、頭上でも落ちてはこないのです。

では、地球はどうでしょうか?地球も宇宙規模で見ると、太陽の周りをぐるぐると周っているではないですか。つまり、外側へ向けて力、遠心力がかかっているということです。

実はこの遠心力のせいで海の水は引っ張られ、水位が上がっているわけなのです。ただし、地球上のものがこの遠心力で飛ばされてしまわないのは、地球が私たちや地球上にある物体全てを引っ張ってくれている、つまり重力があるからです。飛ばされてしまったら大変ですよね。

では、潮汐が起こる原因であるもう1つの月と太陽の引力とはなんなのでしょうか?

2.引力

ニュートンが木から落ちるりんごを見て閃いたというお話は有名ですよね。

この話が本当なのかどうかの真意は実は良く分かっていないらしいのですが、それはさておき、彼は全ての重さがある物体にはお互いに引き合う力が働いているという万有引力を唱えました。

ニュートンが生きた時代にはすでに地球が物を引き付ける力がある、つまり重力のことは知られていましたが、地球以外の星や重さをもつすべての物質にもその力が働くとは誰も思っていなかったのです。

私とあなた、あなたと友達、あなたとりんごなどなど、全ての重さを持つ物質には引き寄せる力が働いているということ。また、この引き寄せる力は重さが重いほど働き、地球はもの凄く重いので、私たちを地上に引き付けてくれているというわけです。

では、地球の近くにあるとても重いものはなんでしょうか?車やブルドーザー?ビルですか?いやいやもっーーーともっと重いものがあるはずです。そうです!それは月です。

地球の近くには月が周っています。近いといっても私たちの感覚では近くはないですが、この月も重いため地球へ引力が働きます。その引力が海の水を引き付け、水位を上げているのです。

また、太陽ももちろん重く大きいため、その引力は大きいのですが、距離がなんせ遠いので、月ほどの影響はありません。しかし、太陽と月が1方向に重なった時には、通常より水位があがる大潮になるのです。逆に垂直方向にあった時には潮の満ち引きの差は小さいものとなります。

このように月と太陽もまた、海の水位を上げる原因というわけですね。

3.地球の自転

海の水位は地球が周っていることによる起きる遠心力と、月や太陽の引力によって上昇することはお分かりいただけたかと思います。これにさらに地球が自転しているということをプラスすれば、潮の満ち引きが起こることが分かります。

地球は周っていますが、自転もしていますよね。つまり、力が働く場所は変わるということです。また、月や太陽の位置もある地点からみたら地球の裏側に行ったり、真横にきたり、真上に来たりとなるはずです。

このおかげで潮汐は起きています。ただ、あくまでもこれは大きな理由の1つにすぎません。潮汐は海の流れ、海の水温、大気圧、岸の形状などの様々な影響も受けています。

4.さいごに

海を見る時、太陽や月が今どの位置にあるんだろうだなんて考えるともっと面白くなってくるかもしれません。また、原因は1つではなく、様々な物の影響があるはずです。

海岸の形や、気温、水温、その日の天気でどう変わるのだろうか。そんなことを観察するのも自由研究の課題にもなるかもしれません。特に自然現象は複雑なので、色々と考えてみるのも私はとても面白いと思います。

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