日常に溢れている発がん性物質とは?なぜガンになるのか?

2018年9月7日身体の科学

世の中には発がん性物質が溢れているわけですが、直近でもこんなニュースがありました。

なんと、神戸電鉄が受験生たちのために無料配布した「落ちない・すべらない砂」の中に、発がん性物質とされる「結晶シリカ」が含まれていたのです!

発がん性物質!結晶シリカ!このような感じで聞くと、とても怖く感じますよね。

この「落ちない・すべらない砂」は、電車がすべらないように車輪の滑り止めとして、用いられているものです。

受験生のために、試験に落ちない・すべらないようにという願いを込め、袋に詰めて無料で配られたものであるということです。

受験生のことを思った企画であり、神戸電鉄の方々はこんなことになるとは思ってもいなかったはずです。

そもそも結晶シリカはそんなに危険なのでしょうか?

このニュースを良く読むと、専門家は「健康被害の恐れはないとみている」とおっしゃっています。

また、それでも不安を感じるならば身の回りに置かないようにということです。

そもそも結晶シリカは触るだけで、発がんリスクがあるものではありません。

大量に吸い込むことで肺に蓄積し、その結果、ガンに繋がる可能性がある。

というものです。

だから発がん性物質と呼ばれるわけです。

今回の件はニュースにするにしても、発がん性物質が含まれていた!というような題名を付けるべきではないと思います。

「落ちない・すべらない砂」に関する注意!くらいにして、受験生に対してもう少し配慮してあげても良かったはずでは?

というように感じるものでした。

この他にもメディアやネットによって発がん性物質がたくさん取り上げられています。

食品添加物や加工肉など挙げだしたらきりがないですよね。

今回はそんな発がん性物質とは何か?

簡単に解説していこうと思います。

1.発がん性物質

発がん性物質とは発がん性を示す化学物質のことを言います。

本当にそのままですよね。

ただし、発がん性を示すものは化学物質以外だけではありません。

混合物と環境によるものもあります。

混合物で言うと、たばこやアコール飲料は発がん性のリスクがあると判断されています。

そして、環境ですが、職場環境やたばこの喫煙などがここに含まれます。

この3つの要因は、それぞれグループ分けがされているのです。

全てが同じリスクではありません。

きちんと実験や経験によってグループ分けされているということですね。

発がん性のリスクがあると判断される化学物質、混合物、環境は大量にあるため、ここではすべてご紹介することができません。

『発がん性物質』と検索すると、一覧がすぐに出ますので、気になる方はこちらをクリックしてみて下さい。

Googleの検索結果に繋がるはずです。

この一覧を見て、面白いものとしては65℃以上の熱い飲み物なんかも、発がん性のリスクがあると判断されているのです。

このような日常の些細なことまできちんと評価されているんですね!

2.発がん性物質のグループ分け

発がん性物質はきちんとリスクによってグループ分けがされています。

世界保健機関略してWHOの下部機関である国際がん研究機関(IARC)によって定められているのです。

もちろん、このリストは定期的に更新されています。

そして、グループは5つに分けられています。

※ 動物実験は継続的に物質を与えた結果です。

グループ1

人に対して発がん性であることが完全に認められています。

なぜなら人での十分な証拠がそろっているからです。

グループ2A

人に対して恐らく発がん性である。

人では限られた証拠しかありませんが、動物実験では十分な証拠が揃っています。

グループ2B

人に対して発がん性であるかもしれない。

人では限られた証拠しかありません。

また、動物実験においても証拠は十分揃っていないというものです。

グループ3

人に対する発がん性については分類できない。

人での不適切な証拠、実験動物での十分より少ない証拠しかありません。

グループ4

人に対して恐らく発がん性ではない。

人と動物での発がん性が無いという証拠がある。

このように発がん性物質は細かい分類がされているのです。

また、これはあくまでリスクの違いを示したものであり、摂取したからといってすぐにガンになるわけではありません。

がんはその原因を突き止めるのが難しく、要因が複雑に絡み合うことで起こるのです。

発がん性物質を大量に摂取しまくれば、それはもちろん原因はわかりますが(笑)

さらに、これを見れば発がん性物質といってもレベルがあり、そのリスクをきちんと確認しなければならないことが分かります。

また、発がん性物質!怖い!ではなく、どのくらいのリスクなのかを考え、向き合っていかなければならないということです。

この一覧は、地球上に存在するすべての物が調べられているわけではもちろんありませんので注意してください。

そもそも、なぜガンになってしまうのでしょうか?

3.なぜがんになってしまうのか?

なぜ、がんになるかは様々な要因が考えられるため、その原因を単純に1つに絞ることはできません。

発がん性リスクを持つものを大量に摂取したり、不規則な生活や暴飲暴食、免疫力の低下に老化、様々な要因が考えられます。

また、生活習慣だけでなく遺伝的な問題の可能性もあります。

たばこを吸い続けてもがんにならない人だっているわけですから。

そもそもがんとは遺伝子の変異が蓄積したり、環境因子などのによって発生するものです。

このような積み重ねのせいで細胞が死ななくなってしまい、どんどん増えていって腫瘍になってしまうわけですね。

実はそんながん細胞は普段から私たちの身体でもできています。

健康状態であれば、免疫機構が働いてくれるおかげで、きちんとやっつけてくれるので腫瘍にはならないのです。

つまり、健康状態を保つことが一番の癌への予防といえるわけですね。

それでもがんになる可能性はゼロではないので、これからのがん治療には大いに期待したいですね。

また、発がん性物質という響きは人に悪いイメージを与えてしまいますが、少量であれば、また、扱いを気を付ければ、気にする必要はない可能性もあります。

発がん性物質と呼ばれているもののことをきちんと知れば、自分たちを守ることに繋がりますよね。

多少食品添加物を取ったって無茶な飲酒や喫煙の方が、よっぽどがんリスクを上昇させると言われています。

食品添加物に関しても、きちんと国が基準を設けていますから!

変な情報に左右されるないようにもきちんと学ぶことが大事ですね。

4.さいごに

グループ分けに使用されている実験動物たちは主にマウスやラットです。

つまり、彼らの犠牲のもとに私たちの生活は支えられているのです。

医薬品などもいきなり人間に使用することができないので、マウスやサルなどに投与しています。

また、現代の様に分析機器が発達していなかった時代には、有機化学者は自ら舐めることで化合物が合成できたかを確かめていました。

そのため有機化学者は短命だったそうです。

このような命の積み重ねによって、今の私たちの薬や食べ物があるわけですね。

そう考えるとなかなか複雑な気持ちになります。

私たちがこんなにも不自由なく生活できていることに感謝しなればいけません。